『地域包括ケア時代のニーズを読む! 看護管理のベースとなる統計データの読み方 入門』数値化した「事実」で現状をつかみ、判断に活かす!

1930マネジメントにおいては「事実」を知ることが重要です。「数値化した事実」としての統計データとその読み方を知ることは、マネジメントのベースです。本書は看護と看護に関連する領域の指標およそ200を収載、難しく思われがちなデータを〈見やすいグラフ〉と〈簡潔なコメント〉でわかりやすく解説し、地域包括ケア時代のニーズを読むヒントを示しました。

 

 

 

 

■サービス提供の“根拠”として

 

日々の看護やマネジメントを行う上では、看護や看護を取り巻く状況を「事実」として把握することが重要です。統計データはそうした事実の1つで、いわば「数値化した事実」。医療や看護・保健・福祉・介護などの動向や、患者・地域の生活者の暮らしぶりの傾向などを事実として示すものです。これらは看護管理者にとって、自施設の立ち位置や日々の看護の有様、今後のサービス提供のあり方などを決めるための“根拠”となります。

 

■見やすいグラフと簡潔な解説で楽しく読める

 

難しく思われがちな統計データですが、本書は難解な解説は極力省き、データとその読み方を〈見やすいグラフ〉と〈簡潔なコメント〉で紹介した初学者向け入門書。編者であり、現在、東京医科大学医学部看護学科で教授を務める森山幹夫氏の解説は「簡潔でわかりやすい」「おもしろい」など好評が寄せられており、苦手意識なく読むことができます。まずは、看護と看護を取り巻く[過去〜現在〜未来]の姿を「数値化した事実」からぜひ読み取ってみてください。

 

■マネジメントのベースとして

 

本書は看護と看護を取り巻く幅広い領域のデータおよそ200の指標を収載。「地域包括ケア時代の看護ニーズを読む 解説編」「統計の各データを読む グラフ&ポイント編」の2編で構成、地域包括ケア時代のニーズ把握にも役立つマネジメントのベースづくりに役立ちます。

 

■組織分析(外部要因分析)トレーニングに役立つ

 

“解説編”では、看護職にとって統計データがどういうものかを初歩から簡潔に示した上で、地域包括ケアについて関連データを示して解説。“グラフ&ポイント編”では、看護に関連する市場やその競合施設、人口統計、ヘルスケアの情勢、社会、教育の状況などの動向をPartⅠ〜Ⅹの166の項目に整理して取り上げ、編者の視点から各データの読み方のポイントを示しました。これらを通読いただくことで、マネジメント全般、特に組織を取り巻く環境の変化の把握など、「組織分析」(組織診断)における「外部環境分析」のトレーニングに役立ちます。

ビッグデータの時代、これまでにも増して看護管理者には「どんな意図でとられたデータを、どう読み、どう活用するのか」というデータマネジメントの能力・資質が問われています。初学の主任・師長の方などには本書がそのベースづくりに最適です。認定看護管理者教育課程で学ぶ方は「ヘルスケアシステム論」や「看護情報論」、「看護組織管理論」の「組織分析(組織診断)」などの参考教材としてもご活用ください。

 

 

-「看護」2016年2月号「SPECIAL BOOK GUIDE」より –

 

 

地域包括ケア時代のニーズを読む!
看護管理のベースとなる統計データの読み方 入門