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books articles 最近の記事

NEW  女性医師×経験者が考える

ペリネイタルロス Satoko Fox

第6回 「不育症」とわかってどん底  焦らずゆっくり社会復帰

妊娠は成立しても流産や死産を繰り返し、生児を得られない「不育症」。3回目のペリネイタルロスでその診断を受けた著者の精神的打撃は、計り知れないものでした。心がうつろで何も手につかず、日常生活にも支障をきたすまでに。仕事復帰に至るまでの心と体の経過を振り返ります。

NEW  日常生活を整える  東洋医学と看護のおはなし 鈴木貴子

第8回:日常生活を整える講座の開催──子午流注を活用して

自分の体を知り、日常生活を整えることは、健康維持の基本です。子午流注の図を使って時間と養生法について解説する講座を開きました。己を知るために振り返りを行い、自身で体を整えるためにでできることを考えてもらう機会となりました。

NEW  令和6年の新人 今どきの若者とどう向き合うか / 第2回 新人看護師を迎える看護管理者の視点から 谷口 陽子

コロナ禍において医療や看護の厳しさを映像で見たにもかかわらず、その世界に飛び込んできた勇気ある若者たち。そんな「令和時代の新人」を同じ看護職の仲間として受け入れ、育成していくために、筆者は現場でどのようにかれらと向き合い支援しているのか……。

あそ日常・ケア・アート

細野 知子

第1回:糖尿病に練り込まれた「日常」

杉本正毅さん

病や障害を抱えた時間が苦痛と不自由の連続だとしても、繰り返される日々はその人にとって馴染み深い生活を形づくっています。この連載ではそんな日常に潜む小さな喜びや驚きをめぐってさまざまな方にインタビューします。第1回目は糖尿病患者の語りのフレームワークを「その人」に取り戻そうと日々患者と向き合う医師、杉本正毅さんにお話を伺います。

なかなか会えないときだから考える

コロナ時代の対話とケア 高橋 綾 Session⑧:医療組織でのコミュニケーション

医療スタッフが患者を尊重し、その人の主体性を引き出すための関わりができるようになるには、その人自身が、ケア的・対話的環境を経験していることが重要です。職場での医療者どうしに必要な対話的態度において、ビジネスシーンとは異なるその特別な意味について考えます。

座談会「犠牲なき献身」はどうあり得るのかを考え続けるしかない。── 慈善と近代的職業の両立をめぐって

栗原康 × 田中ひかる × 田中ひかる × かげ

書籍「ケアをひらく」シリーズ(医学書院)で話題の『超人ナイチンゲール』の著者・栗原康さんと、『明治のナイチンゲール大関和物語』(中央公論新社)の著者・田中ひかるさん、さらに田中さんと同姓同名でアナキズム研究者の田中ひかる教授、そして看護界からは可愛いねこのイラストでお馴染みの看護師かげさんが参戦した「ナイチンゲール座談会」!

被災者の遺族に寄り添う

―─「能登半島地震における日本DMORTの活動

一般社団法人日本DMORT(Disaster Mortuary Operational Response Team:災害死亡者家族支援チーム)は、災害直後から死亡者の家族支援を支援しています。2024年1月に発生した能登半島地震での活動報告です。

妊産婦死亡の原因の第一位が“自死”であることに衝撃を受けて

―─「産後うつ?」を見逃さない

「Nursing Todayブックレット」#22 『「産後うつ?」を見逃さない』では、危機的状況にある母親・父親それぞれが抱える問題や支援が届きにくい現状、サポートのあり方について解説しています。ここでは編者の杉浦加菜子さんがオンライン相談業務の中で感じた思いなどを綴ります。

妊娠を知られたくない女性たち

―─内密出産の背景を知る

「Nursing Todayブックレット」シリーズ20『妊娠を知られたくない女性たち』では、さまざまな理由で「内密出産」を必要とする女性の実態とその支援の状況をレポートし、現在の社会や制度の問題を考察しています。

「看護職とハラスメント」

―─アンケート調査結果

当社「Nursing Today ブックレット21:看護職とハラスメント〜“サバイバー”の語りから見えてくるもの」の制作に先立ち、看護職に向けて実施したアンケートには、臨床・教育の現場で実際に起きたハラスメントに関する貴重な情報が数多く寄せられました。“ハラスメント・サバイバー”でり、本書の編者である「看護職とハラスメント実態調査班」のメンバーに、このアンケート結果をまとめていただきました。

高校生が演劇で伝えるヤングケアラーの日常―─東京都立千早高校演劇部の取り組み

当社「Nursing Today ブックレット11:ヤングケアラーを支える〜かぞくをケアする子どもたち」は、2019年の刊行後にさまざまな方々からご連絡、問い合わせをいただきました。なかでもとくに興味深かった、ヤングケアラー当事者である高校生たちが、演劇を通じて自分たちを取り巻く日常を舞台で表現する活動についてご紹介します。

特別企画「地元創成」の実現に向けた看護学と社会との協働の推進

日本学術会議 健康・生活科学委員会 看護学分科会

日本学術会議健康・生活科学委員会看護学分科会では、2020年9月に「地元創成看護学」に関する声明を発出しました。その内容は一体何をめざしているのか、看護学分科会のメンバーによる鼎談と寄稿で詳しく解説します。

「それくらい…「でも逆に…とは言わせない 武田 砂鉄

──Nursing Today ブックレット・14『#生理の貧困』を読んで

「生理の貧困」には、虐待の問題や性教育の不足、ジェンダー格差、生理のタブー視などさまざまな要素が複雑に絡んでいます。ジェンダー関連の著書も多いライターの武田砂鉄さんに、男性の立場からこの問題について論じていただきました。

ふれることの看護

川嶋みどり・茂野香おる・内山孝子

コロナ禍で看護師が患者に「触れること」がままならない現状をめぐって、その名も「て・あーて(TE・ARTE)推進協会」の発起人である川嶋みどり氏と「熱布バックケア」の普及活動に取り組む茂野香おる氏、内山孝子に「触れること」のもつ普遍的な意義について語り合っていただきました。

オンラインで講義をつくる

鈴木敏恵

第3回:オンラインでアクティブラーニング

時代が求める「課題解決型の学び(=正解なき学び)」は看護の現場でも必要とされています。コロナ禍で普及したオンライン学習でアクティブラーニングをどう行うか、プロジェクト学習の手法に基づく筆者の実践事例を詳しく紹介します。

格差時代の医療者の役割とは

山中修・松本俊彦・武田裕子

SDH(Social Determinants of Health:健康の社会的決定要因)という言葉が注目されています。格差社会によって生み出される、健康を左右する個人に起因しない構造的な要因のことであり、医療者や学生がいまその考え方を学び始めています。最前線でそれぞれ独自の実践に取り組む編著者らが、医学生を前にSDH的なアプローチとその意義について語り合いました。

ヴァージニア・ウルフがみた ナイチンゲールの心の叫び 小川公代

フェミニズムの古典『自分ひとりの部屋』でナイチンゲールに言及しているイギリスの作家、ヴァージニア・ウルフ。彼女の目に映ったのは、才能を社会のために使おうとして周りに白眼視され、あるいは妨害され、そのせいで苦しめられた女性としてのナイチンゲールでした。気鋭の英文学者による『カサンドラ』書評。

日本の近代病院建築 尹 世遠

第3話……<Part1 近代病院建築事始め──新しい内容と形式>病院の正しい建築式[パビリオン型と衛生]

近代西洋式病院を本格的に建設しようとした明治初期、帝国陸軍は病院建築のガイドラインを制定し、海軍はやや遅れてナイチンゲール病棟を移植します。当時の記録から一等軍医だった森林太郎(鴎外)による病院建築論を知ることができます。

本と女 選書・幅 允孝  最終回─

10『彼女は鏡の中を覗きこむ』

書店や図書館をはじめ、カフェやショップ、ホテルや空港そして病院など、さまざまな空間のライブラリー・プロデュースするブックディレクターの幅允孝さんが、“ナイチンゲールと女性の生き方、働き方”というお題に応えて、女性ナースのあなたのために毎月1冊の本をご紹介。

紛争地の生と死

暴力の渦巻く現場で 白川優子

小特集:戦争とこころの傷

紛争地の実情があまりに世に知られていないことへの憤りから、一度はジャーナリストへの転身も考えた白川さん。傷つき絶望する人々に対し看護師としての無力感やジレンマを抱く中で、しかし、それでも「そのときできる最善」を尽くすことにかけがえのない価値を感じるようになります。

ケアメンたろう

文・西尾美登里/挿画・はぎのたえこ

最終話:桜のカーディガン

退院し自宅に戻った母親は、少しずつ生活を取り戻し始める。一方で独り暮らしに慣れ始めていた太郎は、これからの人生に思いを巡らせる。そんななか母親の大怪我の真相に関わる、ある出来事が……。

ケアする人のためのワークショップ・リポート 井尻貴子

第4回:“生きづらさ”をほぐす手だて──ミロコマチコさんワークショップ@カプカプひかりが丘

「私、小さい時は、絵が下手だと思っていたんですよ。写実的に描けないということだけだったんでしょうけど。犬を描いているのに、大人たちから「熊かしら?」とか言われて。でも、どんな絵でも自分が面白いと思えたら、描くことが単純に楽しくなった……」

超支援! 支援現場に表現のまなざしを向けてみる。アサダ ワタル

第十回「空気」に言葉を与えること  言葉に頼らないこと─コロナ禍における障害福祉現場「自粛をめぐっての一報

「……プログラムが30分ほど経過した頃“事件”は起きた。区の担当者より呼び出され、“自粛をしている状況のなかで、音も聞こえているし外に丸見えなので、近所の方から異様な光景にうつる。もっと自粛した活動をしてもらわないと困る”〜(中略)〜という旨の指摘をうけたのだ……」

“共愉”の世界〜震災後2.0

香川 秀太

"Post-COVID-19 Society"〜グローバル資本主義のあとに生まれるもの

新型コロナウイルスの感染拡大以前から、すでに世界で起き始めていた現代社会のさまざまな限界や矛盾。私たちにとって当たり前のルールや制度、価値観を問い直します。

現象学のキーワードから捉える看護事例 榊原哲也(事例提供:西村ユミ)

第3回:「身体の志向性」

私たちは、身の回りの状況や対象を思考によって判断し認識するその手前で、実はすでに身体を通じてつねに身の回りの「意味を帯びた状況」に応じ、対象に向けて身体的な運動や行為を働きかけているのです……。

虚と実のミラクル「演じる」と「介護する」の関係を見つめて 菅原直樹

第一幕:「いしいさん家」石井英寿 さん

「老人介護の現場に演劇の知恵を、演劇の現場に老人介護の深みを」という理念のもと、高齢者や介護者とともにつくる演劇公演や、認知症ケアに演劇的手法を取り入れたワークショップを行う注目の俳優&介護士の菅原直樹さんとともに、ユニークなケアの実践現場を訪ねます。

ある日、カーテンが突然下りる。

“戦争三部作”を訳して 古屋美登里

小特集:戦争とこころの傷

ノンフィクション書籍『帰還兵はなぜ自殺するのか』『兵士は戦場で何を見たのか』『シリアからの叫び』の翻訳者が訴える、兵士と戦地に暮らす女性や子どもたちが直面する現実。

映画『人生、ただいま修行中』

“ほどよい距離感”が描き出す現場のリアリティ

 編集部

公開中のドキュメンタリー映画『人生、ただいま修行中』は、フランス・パリ郊外にあるクロワ・サンシモン看護学校で学ぶ学生たちの成長を追った作品です。来日中のニコラ・フィリベール監督へのインタビューと、この映画を観た看護師のコメントをご紹介します。

PTSDとアメリカ文学──作品にみる作家たちの戦争体験 野間正二

小特集:戦争とこころの傷

建国から240年あまりの歴史のうち、9割以上の期間戦争をしているアメリカ合衆国。フィッツジェラルドやヘミングウェイなど、この国の代表的な作家とその作品に注目し、かれら自身の戦争体験と小説の中に描かれた登場人物たちの言動をPTSDという観点から捉え直します。

不可視化されたトラウマ──診療録から浮かび上がる真実 中村江里

小特集:戦争とこころの傷

PTSDの先行概念と位置づけられている「戦争神経症」が、総力戦期の日本軍においてどのような処遇を受けていたのか。そして今日までそれが「見えない問題」になってきた理由はなぜか……。筆者の著書を題材に考察します。

魂の世(ケア瀧本 往人

第10回[現代哲学5]他者(老いと死)と向かい合う──ボーヴォワールの生き方

「人は女に生まれるのではない、女になるのだ『第二の性と述べたボーヴォワールは、男性中心の社会観、人間観、男女観を唯一のものとする社会を女性が自由に生きることを阻むものとして、強く批判できる世の中の下地をつくりました。

リポート「しょうけい館」──第1回  戦傷病の実態 編集部

小特集:戦争とこころの傷

「しょうけい館」は戦争で傷病を負った人々とその家族が体験したさまざまな苦しみや困難を伝える施設です。このレポートでは2回にわたり、同館の展示・活動の紹介を通して戦傷病の実態と戦争体験の伝承について取り上げます。

カサンドラ─ナイチンゲールとフェミニズム 宮子あずさ

ナイチンゲールにも、悩んだり、傷ついたり、愚痴をこぼしたくなるようなことがいろいろとあったようです。一人の女性としての困難やジレンマに触れている小論「カサンドラ」(『ナイチンゲール著作集 第3巻』〈現代社・1977年〉所収)を、宮子あずささんがフェミニズムの視点から読み解きます。

日本の近代病院建─第2話<Part1 近代病院建築事始─新しい内容と形式> 標準設計とモデル病院[陸軍病院と海軍病院] 尹 世遠

江戸時代には存在しなかった「病院」は、明治維新をきっかけに次々と建設され始めます。この新しいタイプの建築を近代の日本人はどのように計画し建設したのでしょうか。今回はナイチンゲール病棟を採用した東京慈恵病院と海軍病院の二つを典型例を通して、病院建築の形式が整えられた経緯を辿ります。

引き継がれる傷跡──精神科医が聞いた語り 五十嵐善雄

小特集:戦争とこころの傷

「……戦争が人々の心に傷を負わせ、そのことが世代を超えてさまざまな形で伝搬され、後の世代に精神症状として表出されていることを知り始めたとき、目の前にいる患者さんたちの理解がもっと深まってきたと考えている。……」

高木兼寛が追い求めた理想

〜東京慈恵会医科大学附属病院とナイチンゲール病棟 芳賀佐和子

明治時代、英国留学でナイチンゲールの説く理想的な病院環境に大きな感銘を受けた、現・東京慈恵会医科大学附属病院の創立者である高木兼寛。その孤高の精神に迫ります。

市民目線のナイチンゲール病棟

〜公立刈田綜合病院 芦原太郎・北山 恒

市民の参加によって一般人目線の快適な療養空間をとことん追求した結果、行き着いたのは“自然採光、自然換気”などナイチンゲールの思想を形にしたユニークな病院でした……。

デザインエンジニアリングとケア

吉岡純希 第3回:看護の「個別性」は特別なのか?〜 田川欣哉氏(Takram代表)インタビュー

エンジニアとデザイナーのバックグラウンドを持ち、両者をかけ合わせたものづくりに取り組むデザインイノベーション・ファーム「Takram」。その代表を務める田川欣哉さんに、医療・看護のあり方を捉え直すためのさまざまな視点や考え、実例を語っていただきました。

クリミア半共存と争いの歴史

石川一洋

欧州とアジアに挟まれた黒海、なかでもナイチンゲールが従軍したクリミア半島周辺は、今も地政学的に重要な場所です。ロシア情勢の専門家・石川一洋さんに、その複雑な歴史と現在について解説をお願いしました。

ウクライナからロシア

看護師ニーナさんに話を聞く 金沢友緒

ナイチンゲールが活躍したクリミア戦争の舞台、現在のウクライナは2014年のクリミア危機で再び世界的な注目を浴びています。この地の出身で、いまはロシアに暮らす看護師にインタビューする機会を得ました。

明治村の“ナイチンゲール病棟”

を訪ねて 楠木雪野

かつて日本にも存在したナイチンゲール病棟。その様式を取り入れた日本赤十字社中央病院病棟を、明治期の建築文化財を保存展示する愛知県の明治村に訪ねました。楠木雪野さんの楽しいイラストでリポートします。

トタン屋根の雨音すき焼きの味。

──「記憶の色彩」イベントリポート(編集部)

古い思い出が詰まった白黒写真をAIでカラーに変換──。スマートフォンがあれば手軽に利用できるツールを用い、高齢者やその家族が語り合うワークショップを開催しました。

対談「いのちを尊厳す食べること看護すること。辰巳芳子 ✕ 川嶋みどり

「台所の哲学者」辰巳芳子さん(料理研究家)と、看護職としてのキャリアを重ねながら何よりもご家族の食事を大切にされてきた川嶋みどりさん。食べることと看護の関係性について、そして戦争と病で失った伴侶とのかけがえない時間に重ねる、食といのちへの強い想い……。

クリミア戦争とトルストイ

── 作家という残酷な生き物 金沢 美知子

19世紀ロシアの作家トルストイとナイチンゲールは同時代を生き、ともに1910年に世を去りました。双方の対戦国の立場でクリミア戦争に立ち会い、いくつもの死を目撃し大きな悲しみを体験したことが、2人の後の人生を大きく動かしていきます。他者の生と死を通して自らの存在の意味を問い続けた作家が、我々に残したものとは何だったのでしょうか。

生きるを考える

第6回「人生の最終段階を見据えたアドバンス・ケア・プランニング」木澤 義之

「患者にとっての最善」と「医学的な最善」はしばしば食い違います。人生の最終段階で自分が望む医療・ケアを受けるにはどうすればいいのか。「もしものとき」に備えて自分の希望を近しい人々との間でどう共有すべきかを考えます。

“破壊者”フローレンスの動機

松野 修

裕福な家庭に生まれ育った貴婦人が、なぜ多難な看護活動に飛び込んでいったのか。「博愛」や「献身」を体現するナイチンゲール「神話」の影に隠された、苦悩と気迫に満ちた一人の女性の実像に迫ります。

「まなざしを綴じる─ZINEという表現のかたち

第6回「ZINEのつくりかた〜綴じかた篇」

藤田 理代

語りや記憶を自分なりの「かたち」に収め、他者へ伝える一つの表現手段としてのZINE。今回はいよいよ、身近な道具を使って誰にでもできる「本」づくりの行程をご紹介します。

戦時下に日本のナースたちはどのような体験をしたのか 川原 由香里

人間同士が傷つけ殺し合う、最も非人間的な状況下で看護師は自身の仕事とどう向き合うのか。有事を前提として発足した赤十字は、いま現在もこの問いを抱き続る人道組織です。日赤救護看護婦が体験したかつての戦争を振返ります。

ナイチンゲール病棟の面影:倉敷中央病院 第一病舎 辻野 純徳

かつてヨーロッパで一世を風靡した「ナイチンゲール病棟」は、日本でどのように受け入れられたのでしょう。数少ない事例として、今もその面影を残す倉敷中央病院の歴史を振り返ります。

続・こうもりの翼とバラの花

丸山 健夫

ナイチンゲールのキャリアの原点となった、英国陸軍の衛生問題を改革するための委員会報告書。それは一体どのように書かれたのでしょうか。委員会での駆け引きや、説得力ある文書作成に注ぎ込まれた並外れた熱意と創造性について、現存する実物の報告書から紐解きます。

“共愉”の世界〜震災後2.0

香川 秀太

多様な人々が緩やかにつながり、新しい働き方や生き方を創造しようと試みるさまざまなコミュニティ活動に注目。「共愉」に始まる3つの共をキーワードに掲げ、次の社会の創造について考えます。

セント・トーマス病院訪問〜1987

西村 かおる

ナイチンゲール病棟の典型として知られるセント・トーマス病院南病棟(英国・ロンドン)は、1871年に建てられ100年以上の歴史を誇っていましたが、1987年に惜しくも解体されました。当時、閉鎖が決まった病棟の最後の様子を取材した記事をご紹介します。

意志ある学び

一人ひとりを輝かせる組織へ   鈴木 敏恵 ほか

自己評価力や課題発見力を引き出すツールとして注目される、ポートフォリオを活用したプロジェクト学習を提唱する鈴木敏恵氏と、その教育法を実践する病院管理者が事例を交えて議論します。

感染症医が読む『病院覚え書』

細かく間違えるより、ざっくり正しく

岩田 健太郎

著者は想像します。ナイチンゲールが21世紀の現代日本に現れたとしたら、患者の中心静脈カテーテルに注目するでしょう。そしてきっとこう言います。「患者からそれを取りなさい。さもなくば病院が病人に害を与えるだろう……」

建築家が読む『病院覚え書』

長澤 泰

野戦病院での環境改善が傷病者の死亡率を下げることを実証したナイチンゲールは、著書『病院覚え書』での設計思想をもとに「歴史上初の病院建築家」としての先駆性をも世に示しました。「ナイチンゲール病院」の完成形と言えるハーバート病院ができるまでに彼女が手がけた、いくつかの代表的な病院建築の特徴と進化について解説します。

テクノロジー、過去、未来

服部 桂

第4回 テクノロジーが未来を変えるとき(最終回)

破壊的進歩を重ねるテクノロジーは未来をどのように変えていくのでしょう。身の周りにあるモノや環境の隅々にまで知や情報が家庭の電気のように流れ込む時代になったとき、人々の関係や暮らし、職業、人生の営みはどうなるのか……。

梟文庫という居場所  西尾 美里

「今の社会そのものが窮屈なんだから、そう思ってる人たちであーだこーだと言いながら、別様の社会を手づくりしていったらいいんじゃないか」。既成の医療の枠組みから踏み出し「私設図書館」という形で人々の居場所づくりを始めた、京都・梟文庫の取り組みを取材しました(取材・文:坂井 志織)

「生きる」を考えよう、語ろう。 秋山 正子・長江 弘子 ほか

Report:マギーズ東京 チャリティ・イベント

9月25日にマギーズ東京(東京都江東区)で開催されたチャリティ・イベントの模様を、ゲストと参加者のコメントを中心に振り返ります。

その他の記事〜もくじ

>> 特集:哲学で問いを見つける

>> 特集:ナイチンゲールの越境

>> 考えること、学ぶこと。

イラスト : 谷山彩子

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教養と看護 編集部のページ日本看護協会出版会

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