人事労務相談室(30)

訪問看護ステーションや高齢者ケア施設で生じやすい

人事労務に関するトラブルと対応策、

またトラブルの防止策について解説いただきます。

 

 

[Q&A]退職前の年次有給休暇の

「一括請求」について②

 

中山 伸雄

なかやま のぶお

社会保険労務士法人Nice-One 代表 / 社会保険労務士

 

 

前回は、経営者・管理者からの「退職日までに残りの年次有給休暇(以下:年休)をまとめて取得したいと申請されたが、認めなければならないか?」「退職時に年休を買い上げることはできるのか?」「退職日の変更を指示することはできるか?」といった質問に回答しました。

 

今回も引き続き、退職時の年休にかかわる質問を取り上げます。

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生きるということ


共に新型コロナと闘った
看護職の皆さまへ

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小池 百合子[東京都知事]

 

こいけ・ゆりこ|1952年、兵庫県生まれ。カイロ大学文学部社会学科卒業。日本初の女性経済ニュースキャスターを経て、1992年参議院議員、1993年衆議院議員に当選。環境大臣、内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)兼任、内閣総理大臣補佐官(国家安全保障問題担当)、防衛大臣などを経て、2016年には女性初の東京都知事に当選。現在は2期目となる。座右の銘は「備えよ常に」。

 

Ⅰ 記念に寄せて

 

『看護』創刊75周年、『コミュニティケア』創刊25周年、おめでとうございます。

 

日本の看護制度の根幹である「保健師助産師看護師法」(制定当時「保健婦助産婦看護婦法」)が公布されたのは、戦後間もない1948年でした。その翌年に創刊された『看護』の歴史は、戦後の日本の歴史とともに歩んできたといっても過言ではありません。

 

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折々のはなし

教育現場の立場から角田直枝さん、在宅現場の立場から大槻恭子さん、福祉現場の立場から鳥海房枝さんに、日々考えていること・
気になっていること・感じていることなどを述べていただく私的エッセイ。

 

 

角田 直枝

かくた なおえ

常磐大学大学院看護学研究科

 

病院・訪問看護ステーション勤務をはじめ、日本訪問看護振興財団の認定看護師教育課程訪問看護学科などで教育に携わる。2010年より茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター看護局長を12年間勤め、2022年3月に退職。同年4月より現職。がん看護専門看護師、特定行為研修修了者。

 


 

基礎教育と臨床がつながる教育とは

 

今年の夏は、全国で大変な暑さになりました。猛暑に加えて雨が少ない地域では農業に、そして海水温の上昇によって漁業にも影響が出ています。これからの冬、春以降、この先の気候変動への不安も大きくなっていますね。そのような中でも、人々の生活はコロナ禍以前の状態に戻ってきており、買い物や外食、旅行、そして現地での学会参加などが活発になっています。

 

教員の喜びと学生の戸惑い

 

新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類に変更されたことで、看護学生の実習も少しずつ、以前とは変わってきています。具体的には次のような変化です。

 

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基礎から学ぶ! 事例でわかる! 訪問看護ステーションの事業承継

経営者の高齢化等により注目されている事業承継。成功させるにはいくつかのポイントがあります。本連載では、事業承継とは何か、事業承継の流れ・留意点などの基礎知識を解説し、実際の支援事例を紹介します。

 

 

 

事業承継は、経営承継と資産承継

 

坪田 康佑

つぼた こうすけ

訪問看護ステーション事業承継検討委員会

一般社団法人医療振興会 代表理事

看護師/国会議員政策担当秘書

 

 

本連載では、訪問看護管理者および経営者に訪問看護事業の事業承継を知ってもらうために、マクロデータやガイドライン1)、事例などを基に、事業承継について多様な視点から解説しています。

 

前々号・前号では2回にわたって、事業承継の全体像を5つのステップに分けて紹介しました。全体像を把握しておくと、日常業務の延長でできる準備や、めざす経営状況などがわかるため、業務の重複や無駄を減らし、効率的に事業承継に取り組めるようになります。

 

今回は、事業承継の2つのカテゴリーである「経営の引き継ぎ」と「資産の引き継ぎ」について解説します。

 

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スペシャリストの実践知(37)

各分野のスペシャリストによる看護実践の過程から、困難事例への視点や日々の実践に役立つケア・コミュニケーションのポイント、スキルを学びます。

 

(37)呼吸器疾患

 

日常生活動作に伴う呼吸状態の変化を把握、

適切な在宅酸素療法を支援:中野 かおり

 

 

群馬県看護協会は、県内6カ所に訪問看護ステーションを有し、小児疾患、難病、終末期といった医療依存度の高い利用者を広く受け入れています。前橋市にある当ステーションでは、地域の基幹病院と協働してCOPD地域連携パスを作成するなど、在宅呼吸ケアの充実にも注力しています。

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