〈新連載〉暮らしは筋書きのないドラマ

〈新連載〉

 

第 1 回
「なりわい」
人生最期の最高の他人

 

なるせ ゆうせい
脚本家/演出家
株式会社オフィスインベーダー代表

 

「これからこの国は少子高齢化社会です!」
なんて誰もがわかりきってることをどこかのお偉い方々はちょくちょく発信したりするけれども、だからと言って看護や介護などの業界で働く人たちの待遇やらが劇的によくなってるかと言えば、なんだか、うーん、て首をかしげてしまう(というと怒られるから「これはあくまで私の主観です」と付け足しておきましょう)。

 

そんな業界に少しでもスポットライトが当たればいいなと思って、数年前、「ヘルプマン!」という介護関連の漫画を舞台化させてもらったことがありました(申し遅れましたが、わたくし舞台や映画づくりをなりわいとしてる生き物です)。

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〈新連載〉実践に役立つ訪問看護の注目論文

〈新連載〉

 

第 1 回
認知症の家族介護者への心理的支援
山川 みやえ・繁信 和恵・関口 亮子

 

今月の注目論文
認知症が高齢者夫婦の夫婦関係、親密さ、セクシュアリティに与える影響:質的系統的文献検討

Holdsworth K, McCabe M.: The Impact of Dementia on Relationships, Intimacy, and Sexuality in Later Life Couples: An Integrative Qualitative Analysis of Existing Literature. Journal of Clinical Gerontology and Geriatrics, 41(1) : p.3-19, 2018. doi:10.1080/07317115.2017.1380102.

 

論文の要旨(研究結果の概要)
認知症の発症と進行は、夫婦関係に深刻な影響を与える。研究チームは、認知症が高齢者夫婦の夫婦関係、親密さに与える影響を調査した質的研究論文を系統的にレビューした。対象論文は2016年5月に行ったWeb of Science、PsycINFO、MEDLINE、Scopus、CINAHLの5つのデータベース検索より、13の関連研究を特定した。分析結果として浮かび上がったテーマは以下のとおりである。

 

1.責任と役割の変化:認知症の進行により、夫婦間の責任分担が大きく変わる。
2.アイデンティティと自尊心の問題:認知症は個人のアイデンティティや自尊心に深刻な影響を与える。
3.愛情や献身、相互性の変化:夫婦関係の基盤をなす愛情や献身、関わり合いが、認知症の進行によって揺るがされる。
4.夫婦関係の変化:認知症の進行に伴い、夫婦関係そのものが変わることが多い。

 

本レビューにより、認知症は夫婦関係に大きな影響を与えることが明らかになった。しかし、認知症を持つ本人や夫婦共同の視点を含む研究が依然として不足しているため、将来的には配偶者、認知症を持つ本人、および夫婦共同の視点からさらなる研究が必要である。認知症が夫婦関係にもたらす影響は深刻であり、臨床的には個別のニーズに応じた支援が不可欠である。夫婦が直面する親密さや関係性の変化に的確に対処するため、個別性を踏まえた情報とサポートを提供することが重要である。

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【Book Selection】新刊書籍のご紹介

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NFocus  急性期病院における認知症ケアへの挑戦

 

 

急性期病院における認知症ケアへの挑戦

 

島橋 誠 ● しまはし まこと

前 社会医療法人大雄会 総合大雄会病院

総合看護管理室/認知症看護認定看護師

 

[略歴]

病院勤務を経て、日本看護協会看護研修学校にて認知症看護認定看護師を育成。厚生労働省の認知症関連の研修やガイドラインの作成委員を務める。看護系大学での老年看護学講座講師を経て臨床現場に復帰。組織横断的に実践・指導・相談の役割を担う。認知症看護認定看護師、看護学博士。

 

 

急性期病院における認知症ケアには、①せん妄のハイリスク状態である、②疼痛管理に難渋する、③退院調整に時間を要し入院期間が長期化する、④不適切な早期退院が増加し結果として再入院を招く、などの課題があります。入院から在宅まで、「治し・支える医療」を提供するため、認知症患者の管理に不慣れと言われる急性期病院であっても、これからは認知症患者とその家族の支援に、より注力する必要があります。本稿では、これらの課題に対応するための社会医療法人大雄会総合大雄会病院(以下:当院)の取り組みを紹介します。

 

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NFocus  スタッフナースの意見を組織運営に取り入れる

 

 

スタッフナースの意見を組織運営に取り入れる

「ナースの代表者会議」の10年のあゆみ

 

鈴木 千晴 ● すずき ちはる

聖路加国際病院副院長・看護部長

 

[略歴]

聖路加看護大学(当時)看護学部看護学科卒業、同大学大学院看護学研究科修士課程修了。2007年聖路加国際病院ICU/CCUナースマネジャー、2011年同院心血管センター/ICCU/IMCUナースマネジャー、2017年同院副看護部長を経て、2019年4月より現職。

 

 

聖路加国際病院看護部は、マグネット認証の取得に向けて活動を開始したことをきっかけに「ナースの代表者会議」を発足。その活動の経緯と成果を報告します。

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