特別寄稿 特養あずみの里裁判② 弁護側証人の鑑定と意見

長野県にある「特別養護老人ホームあずみの里」で、提供されたおやつを食べた女性入所者が意識を失っているところを発見されました。女性は救急搬送され、意識が戻らないまま病院で亡くなりました。この出来事は、現在、刑事事件として訴追されています。2018年11月号に掲載した「事件の概要と裁判の経過」に続き、本稿では、第19回公判に弁護側証人として出廷した川嶋みどりさんに、その内容の報告と看護師としての立場からのご意見をいただきます。

 

 

弁護側証人として

 

2018年7月2日、私は「特養あずみの里業務上過失致死事件裁判(以下、特養あずみの里裁判)」の弁護側証人として、第19回公判に出廷し、証言台に立ちました。特養あずみの里裁判では、それまで証人尋問や被告人尋問が行われてきましたが、今回の公判をもって証拠調べの段階が終了することになっていました。

 

特養あずみの里裁判は当初から看護職・介護職の注目を集め、無罪を勝ち取るために多くの支援がなされてきました。それはこの裁判が不当なものであり、その判決には日本の看護・介護の未来と高齢者の尊厳がかかっている、と誰もが感じたからではないでしょうか。

 

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訪問看護ステーションの経営戦略(12)

訪問看護ステーションの管理者が地域のニーズを的確に捉えて健全

な経営を行い、その理念を実現するために行うべきことを、公認会

計士・税理士・看護師の資格を持つ筆者が解説します。

 

 

利用者未収金の

特徴と管理方法

渡邉 尚之

 

 

訪問看護ステーションの医療保険・介護保険サービスの提供における未収金は、大きく2種類に分けられます。1つは前号で取り上げた国民健康保険団体連合会(以下:国保連)等への請求に関するもの、もう1つは個々の利用者が直接支払う利用者自己負担金に関するもの(以下:利用者未収金)です。今回は、後者について解説します。なお、保険外サービスに基づく利用者未収金については、各ステーションの契約等により状況が異なるため、本稿では取り上げません。

 

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SPECIAL BOOK GUIDE その言葉を看護の立ち位置から考えてみよう! 『看護倫理を考える言葉』刊行!

日常の臨床現場において、看護職はさまざまな倫理的な問題に直面します。それらとどのようにして向き合っていけばよいのでしょうか? 本書では考察の糸口として「言葉」に着目しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【編集部オススメBOOKs】vol.36 年頭にあらためて考える看護・医療をめぐる倫理的課題

 

平成最後の年明けを皆さまはどのような思いで迎えられたでしょうか。今年最初におすすめするのは倫理をテーマにした書籍です。日本看護協会「看護者の倫理綱領」では、前文に「人々の生きる権利、尊厳を保つ権利、敬意のこもった看護を受ける権利、平等な看護を受ける権利などの人権を尊重すること」が謳われています。日々直面する倫理的課題の解決へのヒントがここに挙げた4冊からきっと見つかるはずです。

 

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地域ケアの今(39)

福祉現場をよく知る鳥海房枝さんと、在宅現場をよく知る上野まりさんのお二人が毎月交代で日々の思いを語り、地域での看護のあり方を考えます。

利用者や家族との
コミュニケーションのあり方

文:鳥海房枝

本誌10月号では、東京都における福祉領域の第三者評価の概要を紹介しました。現在、各評価機関は1年のうちで最も繁忙期といえる時期を迎えています。私が所属している評価機関も評価者のチームを編成し、各事業所を訪れてヒアリングに取り組んでいるところです。

評価者チームは事前に、①事業所のリーダー層の合議による自己評価、②全職員が行う自己評価、③評価者が利用者に対して行う利用者調査の3つの結果を読み込み、ヒアリングに臨みます。ヒアリングの事前準備として、事業所は①と②を行い、評価機関に郵送します。なお、①と②の評価項目は同じです。③については入所施設の場合は評価者が利用者面接、通所サービス事業所の場合はアンケート用紙の郵送・回収などをします。評価者チームは①〜③を集計し、その結果をヒアリング前に事業所に届けます。

そして、①〜③の結果を基に事業所へのヒアリングを行います。その後、評価者チームは評価結果を合議し、評価機関として講評を仕上げ、その内容について当該事業所に同意を得て東京都に報告し、終了します。事業所への事前説明、契約、評価への着手、評価結果の報告という一連の評価プロセスに要する期間は、3〜5カ月程度です。

今回は、ヒアリングで感じることを踏まえ、リーダー・職員と、利用者や家族とのコミュニケーションのあり方について考えます。

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