経験から学ぶ看護師を育成するリフレクション支援のわざとコツ(1)



新連載(1)

経験から学ぶ力を育むための
リフレクション支援のヒント

 

東 めぐみ

 

 

経験から学ぶ看護師を育成する研究会では、リフレクションを推進するための支援について検討を深めてきました。本連載では、支援者が自ら自己の支援を内省することで、次の支援のための教訓を見いだすという経験学習のサイクルの実際と、他者のリフレクション支援から学びを得て、それをどのように自己のリフレクション支援に生かしているかをご紹介します。

 

看護師の語りとリフレクション支援
近年、リフレクションは多くの医療機関や教育機関で推進されるようになりました。これを推進する指導的立場にある皆さま(以下:支援者)から、「リフレクション支援をどう行ったらいいのか悩んでいる」「支援者の育成が課題である」との声が多く聞かれ、支援者の育成について検討してきました。

 

また、支援者の悩みに耳を傾けていると、「看護師の思いを引き出すことが難しい」という言葉をよく聞きます。リフレクションでは看護実践を語り、その語りから次の実践に役に立つエピソードを見いだし、行われたケアの意味を探求していきます。そのときに必要なのが、看護師が自分の体験を物語るという行為です。支援者は看護師に語ってもらいたいという願いから、「思いを引き出す」ことを役割と考えています。

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【Book Selection】新刊書籍のご紹介

 

 

 

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【SPECIAL INTERVIEW】訪問看護ステーションの顧客管理と人材管理・育成

佐藤 美穂子さん

 

訪問看護ステーションの顧客と人材に関するマネジメントにフォーカスした『訪問看護ステーションの顧客管理と人材管理・育成』を刊行しました。監修・執筆者の公益財団法人日本訪問看護財団の佐藤美穂子常務理事にインタビューし、本書の概要や特長のほか、顧客管理や人材管理・育成における留意点や工夫点、さらにステーション管理者へのメッセージもいただきました。

 

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【SPECIAL INTERVIEW】オンライン研修お申し込み受付中! キャリア後期の看護職人生 自分らしく幸せに生きる未来を考える

写真左から、講師の加藤明子さん/松尾玲奈さん/

濱田安岐子さん/中林友美さん

 

 2023年11月よりオンライン研修「キャリア後期の看護職人生―自分らしく幸せに生きる未来を考える」が始まりました。これは好評書籍『40代・50代から考える キャリア後期に向けた看護職人生の組み立て方 資産・生活設計・働き方』を参考に、充実した看護職人生を送るために大切なことは何かを考え、キャリアデザインを描くことをテーマとしています。

 4名の講師の皆さんから、それぞれの講義内容を一部、紹介いただきます。

 

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医療安全トピックス vol.157

VOL.157

安達 久美子

一般財団法人日本助産評価機構 前 理事

 

周産期医療の安全性確保のための
日本助産評価機構の取り組みと各種ガイドラインについて

 

日本助産評価機構は、助産実践および教育の第三者評価に関する事業を行い、母子の保健・福祉の向上に寄与することを目的に活動しています。今号では、周産期における医療安全の取り組みを紹介します。

 

●日本助産評価機構(JIME)とは

一般財団法人日本助産評価機構(以下:JIME)は、2007年、公益社団法人日本看護協会、公益社団法人日本助産師会、一般社団法人日本助産学会、公益社団法人全国助産師教育協議会という4つの助産関連団体によって特定非営利活動法人として設立されたことに始まります。「母子を中心とした一般市民を対象として、助産実践及び教育の第三者評価に関する事業を行うことで、助産実践及び教育の質の向上と利用者の選択の利便を支援すること、その成果を助産教育機関・実践助産師・一般市民に情報開示し、社会における助産サービスの質の向上に貢献し、これらを通じて、母子の保健・福祉の向上に寄与する」ことを目的に活動しています。

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