「家族看護 18」特集:退院支援における家族ケア〈目次と解説〉

今回の特集について(p.8)→ 内容を読む

牛田 貴子
信州大学医学部保健学科 准教授

 

 


● 理論編 ●


 

退院に向き合う家族と退院支援の現状(p.10)

三輪 恭子(淀川キリスト教病院 地域医療連携センター/

地域看護専門看護師)

 

退院に向き合う家族はどのような思いでいるのだろうか。さまざまな視点から家族のおかれている状況を考察し、現在、退院支援が求められている背景や病院システムの課題にも触れながら、退院支援のポイントを提示する。

 

退院に向き合う家族の捉え方(p.19)

石橋 みゆき(前千葉大学大学院 看護学研究科 講師)

 

患者の退院に際し、家族にはさまざまな役割が期待され、また一方で家族は退院支援の方向性を決定づける大きな要素ともなっている。本稿では、筆者が行った研究結果を紹介しながら、退院支援における家族の影響を論じ、退院に向かう家族の捉え方と支援のあり方を提示する。

 

 

退院をめぐる看護倫理 ─ 家族看護の視点から(p.26)

吉田 千文(千葉県立保健医療大学 健康科学部 看護学科 教授)

 

退院をめぐる移行には、さまざまな人・機関が関わるため、思いや考えのズレ・対立が生じやすく、また地域資源の整備が不十分な状況で在院日数が短縮しているため、退院後の患者の生命や家族の生活の質に関わるさまざまな倫理的課題が生じている。ここでは、退院支援に関連する看護倫理について概説した上で、わが国の退院をめぐる家族看護に関する倫理的課題を整理し、看護職者がどのように対応していけばよいのか考察する。

 

 

退院をめぐる患者・家族の意思決定支援 ─「移行」に対する家族のビリーフへの理解から(p.42)

本田 彰子(東京医科歯科大学大学院 保健衛生学研究科 教授)

 

家族にとって退院とは、場の移行、役割の移行、生活の移行など、さまざまな「移行」をともない、また患者のその後の生活を引き受ける責任をも生じてくる。そこで本稿では、家族の病気や退院への捉え、すなわちビリーフを理解し、家族にとって無理のない退院と意思決定支援を考察する。

 

 

療養の場を移行する家族の生活の継続・再構築(p.49)

河野 政子(近畿大学医学部附属病院患者支援センター/

退院調整看護師)

 

理論や経験的事例を手がかりに、家族の生活の継続・再構築とその支援に対する理解を深めるとともに、在宅移行の時間経過に沿って、療養者と家族が経験するであろう出来事を概観し、そこで求められる看護者の支援について論じる。

 

 


● 方法論 ●


 

退院支援における家族アセスメントのポイント(p.56)

髙見紀子(北里大学病院/家族支援専門看護師)

 

現在、多くの病院で、入院早期より看護師が患者や家族の退院後の生活に焦点をあてアセスメントを行っている。しかし、入院早期に行った家族アセスメントが、情報量不足や患者の状態悪化により、患者や家族、医療者の認識にズレを生じさせ、退院を前にして再アセスメントが必要になる場合もある。ここでは、退院支援における家族アセスメントのポイントを挙げ、事例を基にその実際を紹介する。

 

 

退院支援で用いる家族看護の技術 ― コミュニケーションスキルを中心に(p.64)

松邑恵美子(帝京平成大学 ヒューマンケア学部 看護学科 准教授)

 

筆者は長い間、病院で事例検討会を行い、スーパーバイザーとして活動してきた。また、家族相談士として、大学や企業などでのカウンセラーの経験ももつ。これらの経験から、家族をエンパワメントしていく家族看護の技術を、コミュニケーションスキルを中心に提示し、退院支援の事例を用いて紹介する。

 

 

「退院後の生活への適応を促す予防的家族看護介入プログラム」の実際(p.74)

牛田 貴子(信州大学医学部 保健学科 准教授)

 

患者を含む家族が、退院後の生活に無理なく移行でき、健康の維持・増進を図ることを目的として、筆者は、カルガリー家族介入モデルを参考に多くの事例への介入を試み、「予防的家族看護介入プログラム」を開発した。ここではその介入方法を紹介し、そして家族インタビューの「時間がない」、そして「自信がない」看護師に向けて具体的なポイントを提示する。

 

 


● 誌上コンサルテーション ●


 

子どもの障害を受け入れられない ─ 危機的状況に陥った家族への支援(p.84)→ 内容を読む

〈事例提供〉作山 千晶 ほか(神奈川県立こども医療センター)

〈コンサル〉関根 光枝(日本赤十字社医療センター/

家族支援専門看護師)

 

独居で家族がいない ─ トータルペインの視点から(p.93)

〈事例提供〉藤本 未央(日本赤十字社和歌山医療センター看護相談室/退院調整看護師)

〈コンサル〉木下 みゆき(山口大学大学院医学系研究科講師)

 

家族も病気を抱えている ─ 家族の対処能力を高める支援(p.102)

〈事例提供〉豊田 美和(東京警察病院看護師長)

〈コンサル〉星川 理恵(高知大学医学部附属病院/

家族支援専門看護師)

 

終末期の退院に向け、家族員の思いが異なる ─ 倫理調整に基づいた意思決定支援(p.113)

〈事例提供〉梅原 里実(湯河原厚生年金病院/

認知症看護認定看護師)

〈コンサル〉木村 藍子(東海大学医学部付属病院 看護師)ほか

 

誰がどのように退院を支援するのかわからない ─ 家族を視野に入れた退院支援システム(p.122)

〈事例提供〉岩瀬 嘉壽子(大阪南医療センター/退院調整看護師)

〈コンサル〉平松 瑞子(淀川キリスト教病院地域医療連携センター)

 

 

コラム:看護倫理の観点から(p.92, 101, 112, 121, 131)

吉田 千文(千葉県立保健医療大学 健康科学部 看護学科 教授)

 

 

 


◯「家族看護18」刊行しました(記事の一部をご紹介)

◯「立ち読み」とご購入

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*