訪問看護ステーションの経営戦略(20)

訪問看護ステーションの管理者が地域のニーズを的確に捉えて健全

な経営を行い、その理念を実現するために行うべきことを、公認会

計士・税理士・看護師の資格を持つ筆者が解説します。

 

紹介手数料が
経営に与える影響

渡邉 尚之

 

 

訪問看護ステーションの
スタッフ採用事情

 

訪問看護ステーションは慢性的な人材難です。看護職を採用しようとハローワークや新聞広告に求人情報を出してもなかなか応募がないというステーションも多いのではないでしょうか。

訪問看護ステーションの採用戦略には、上記以外に自ステーションのウェブサイトへの採用ページの開設や、給与体系の充実、勤務時間の柔軟化、さらには新卒採用を見込んだ看護学校への訪問や実習生の受け入れ、スタッフや知人の紹介に頼るなど、さまざまな方法が考えられます。また金銭的なインセンティブを設けるステーションもあります。私の知る中では、入職祝金の支給や、ステーションスタッフが知人の看護職を紹介した場合にそのスタッフへの謝礼金と入職者への祝金を支給しているケースなどがあります。

 

 

 

しかし、このように八方手を尽くしても縁や運がなければ集まらないのが採用です。一方で、訪問看護ステーションは常勤換算2.5人以上の看護職が確保できなければ運営を継続できません。また、新規利用者の受け入れのためのスタッフ増や、安定経営の観点からステーションの大規模化を検討する必要が生じる場合もあるでしょう。こうした事情から、新たな人材が必要であるにもかかわらず採用活動がうまくいかないときに、人材紹介会社を利用するステーションもあります。

人材紹介会社の利用のメリットは、自分で求人活動をしなくても、就業希望者を紹介してくれる点です。半面、人材紹介会社経由で採用した場合、その会社に紹介手数料を支払う必要がある点は、経営上、大きなデメリットです。とはいえ、「人手不足を補うために背に腹は代えられない」「よい人だから採用したい」といった理由で、人材紹介会社経由で看護職を採用するステーションは少なくありません。

 

もちろん、スタッフが集まらなければ訪問看護ステーションの売上が底上げされることはないため、人材紹介会社を活用した看護職の採用も有効な経営戦略の1つです。ただし、この際に気をつけるべき点は、「誰でもよいから来てほしい」という姿勢で採用を決めてしまわないことです。

 

 

→続きは本誌で(コミュニティケア2019年10月号)


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