地域ケアの今⑦ 

福祉現場をよく知る鳥海房枝さんと、在宅現場をよく知る上野まりさんのお二人が毎月交代で日々の思いを語り、地域での看護のあり方を考えます。

 

1602鳥海様

 

「年寄りをなめるな」〜利用者の本音はどこにある

文:鳥海房枝

 

東京都の福祉サービスへの第三者評価では、利用者の意向等を把握するために「利用者調査」をすることを原則にしています。評価機関は、特別養護老人ホームや介護老人保健施設、養護老人ホームなどの高齢者ケア施設へは「面接」で、その他の通所施設などへは「アンケート」で利用者調査をすることが一般的です。

 

私が属しているNPO法人メイアイヘルプユーも、東京都福祉サービス評価推進機構に第三者評価を実施する評価機関として登録しており、利用者面接で高齢者ケア施設を訪問しています。その際、私は利用者と一緒に同じ食事をいただくようにしています。その理由は食事を一緒にすると、職員の利用者へのかかわり方がごく自然にわかるためです。こういった食事場面や利用者面接で出会う高齢者からは、いい意味で“心優しいしたたかさ”を感じます。今回は、そんな高齢者の姿を紹介しながら、老いるということについて考えてみたいと思います。

 

→続きは本誌で(コミュニティケア2016年4月号)