昨年来「生理の貧困」という言葉を耳にすることが増えてきました。言葉の印象から経済的な問題と思われがちですが、実際は虐待、性教育の不足、ジェンダー問題、社会格差などさまざまな要素が複雑に絡んでいます。またウイメンズヘルス領域の問題であるものの、生理の貧困状態にある人をどうやって見つけ出し、どのように支援すればよいかわからない、という声も聞かれます。
ここでは昨年末に弊社が実施した「生理の貧困」に関するアンケート結果をお伝えします。
▶回答者の属性(n=102)
昨年来「生理の貧困」という言葉を耳にすることが増えてきました。言葉の印象から経済的な問題と思われがちですが、実際は虐待、性教育の不足、ジェンダー問題、社会格差などさまざまな要素が複雑に絡んでいます。またウイメンズヘルス領域の問題であるものの、生理の貧困状態にある人をどうやって見つけ出し、どのように支援すればよいかわからない、という声も聞かれます。
ここでは昨年末に弊社が実施した「生理の貧困」に関するアンケート結果をお伝えします。
▶回答者の属性(n=102)
内藤 清美さん(右)
(ないとう・きよみ)
山内 桂子さん(左)
(やまうち・けいこ)
東京海上日動メディカルサービス株式会社
メディカルリスクマネジメント室
【メディカルリスクマネジメント室について】
医療・健康に関するさまざまな事業を展開する東京海上日動メディカルサービス株式会社の一部門。医療機関向けに医療安全の研修やコンサルティングなどのサービスを提供している。
医療機関の医療安全を支援する事業として、研修やコンサルティング、教材開発などを手がける東京海上日動メディカルサービス株式会社メディカルリスクマネジメント室。同室は昨年12月、新刊『医療安全実践ガイド 第2版』を上梓しました。室長の内藤清美さんと特別講師の山内桂子さんに、近年の医療安全研修の傾向、書籍の活用法などについてうかがいました。
当社おすすめ書籍を、新刊・既刊・古典織り交ぜてご紹介!!
学術論文として言語化された看護の実践知を、現場で働く看護職や一般の人々 にも手にとっていただけるよう、読み物に再構成したシリーズです。
写真 メアリー・シーコールの彫像(マーティン・ジェニングズ作)
テムズ川を挟んで対岸の国会議事堂を見据えながら、向かい風にマントをたなびかせて歩いている姿。(CC0 1.0)
ナッジとは、人の心理特性に沿って望ましい行動をしたくなるように促す設計のこと。この連載では、3人の医療職をめざす学生がナッジを学ぶ姿を通して、看護・介護に役立つヒントを示します。
頭でわかっているのに
行動できないのはなぜ?
竹林 正樹
たけばやし まさき
青森県立保健大学 博士/行動経済学研究者
相手を動かすということ
竹林 相手に望ましい行動をしてもらおうとしたけれどうまくいかなかった、という経験はありますか?
難波 私のまわりで、病気がひどくなるまで受診しない人がいて……。
竹林 最先端の治療方法が確立されても、患者が受診しないと医師は治療の提案すらできません。特に看護や介護では、心身の健康のために相手の行動変容を促したいと考える場面は多いでしょう。この連載では、「科学的根拠に基づいて人を動かす方法」を学んでいきます。人を動かす方法には、大きく分けて4つの段階があります1) 。
①正しい情報の提供(普及啓発)
②行動したくなる環境の整備(ナッジ)
③褒美と罰の設定(インセンティブ*1)
④選択の制限(強制)