アンガーマネジメント(6)

怒りの感情と上手に付き合う手法“アンガーマネジメント”を看護職が医療・介護現場で生かすための、基礎知識と看護実践への活用のポイントを解説します。

 

 

 

思考のコントロールと“3つの努力”
光前 麻由美

 

 

 

許容範囲を拡大・明確化する

 

先月号(「コミュニティケア」2019年8月号)では、三重丸(図1)を用いて“「べき」の境界線”について考えました。

アンガーマネジメントは怒りで後悔しないことをめざします。自分が何は許せて、何は許せないのかを三重丸に沿って考え、怒るべきことと怒らないことを区別できるようになったら、さらに次の3つの努力をしてみましょう。
❶ ②を広げる
❷ ②と③の境界線を安定させる
❸ ②と③の境界線を他人に見せる

 

 

②の「まぁ許せるゾーン」を広げるとは、他者との価値観の違いを受け入れるということです。こだわりがあるのはよいことですが、あまりに自分の価値観に固執し過ぎると生きにくくなるものです。他者との価値観の違いを受け入れる努力をしていきましょう。

 

“時間”を例に考えてみます。あなたは会議には開始時間の5分前には来るべきだと思っていたとします。これは自分の理想の状態なので、三重丸の①「許せるゾーン」に入っており、怒りを感じません。では、②の理想の状態ではないけれどまぁ許せるゾーンはどうでしょうか。開始時間ジャストに来ても、間に合えばよいと考えたとします。さらに②を広げるとしたら、どのように考えられますか。

 

コツは、「せめて」「少なくとも」「最低限」と考えてみることです。例えば「間に合わない場合はせめて連絡をくれればよい」「少なくとも、本人が遅れても会議を始められるように資料を用意してあればOK」などです。自分の許容範囲がどこなのか、またそれを広げることはできないかを考えてみましょう。自分がどこまでなら譲れるのかを考えると、意外にそれまで考えていた「べき」にはさほどこだわらなくてもよかったと気づくこともあります。ただし、許容範囲を際限なく広げる必要はありません。

 

 

→続きは本誌で(コミュニティケア2019年9月号)


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