SPECIAL BOOK GUIDE 地域の動きを見すえた最新のマネジメントを紹介! 『平成30年版 看護白書 地域包括ケア 時代の看護管理者の役割』刊行


看護界の重要度の高いテーマを取り上げ、看護職としていま押さえておくべきことをタイムリーに解説する『看護白書』。平成30年版は地域包括ケアシステムを推進する「看護管理者の役割」をテーマに、病院・行政・訪問看護ステーション・介護施設などさまざまな場におけるマネジメントを解説しました。豊富な事例をとおして、自施設にとどまらない地域全体を視野に入れた看護管理の動向を知ることができます。

 

 

 

 

 

 

■看護管理者の機能強化に向けた「3つの視点」

 

地域包括ケアシステムの構築に向けて、看護職にはいま地域で暮らす人々のニーズに応え、専門職として力を発揮することが求められています。これを進めていくために、病院・行政・訪問看護ステーション・介護施設など地域のさまざまな場での看護管理者の役割はさらに重要になっています。

これからの看護管理者には、その地域に必要なケアや看護体制について分析し、地域での看護人材の活用・育成に取り組むなど、自施設にとどまらないマネジメントの視点が必要とされています。また、その地域の看護の機能を強化するために、自治体や都道府県看護協会と連携し、地域での施策を実現する場へ参画することも期待されています。

本書では、このような地域全体を見すえた看護管理者の役割について特集しました。総論では、平成30(2018)年度診療報酬改定など政策の動きや日本看護協会の重点政策・重点事業から看護管理者の現状と方向性を明らかにし、各論では、「地域での施策への参画」「自施設の役割と看護マネジメント」「看護人材の育成・活用」の3つの視点から、最新の事例を紹介しています。

 

■<総論>看護管理者の現状と方向性を解説

 

本書は4章で構成されています。「1章 看護管理者の現状と日本看護協会の取り組み」では、看護管理にかかわる制度・政策と日本看護協会の「病院看護実態調査」の結果から、看護管理者の現状と今後求められる役割について明らかにしています。

日本看護協会は平成30年度重点事業に「看護管理者及び行政保健師の機能強化と連携の推進」を掲げ、地域包括ケアにおける看護管理者の役割の拡充について検討しています。また、それらの役割を遂行するために必要な能力を明確化した「看護管理者のマネジメントラダー(仮称)」を作成するとしています。1章ではこうした取り組みのほか、先般改正した「認定看護管理者カリキュラム基準」や現在開発中の長期ケアを担う施設等における看護管理者の研修プログラムについて詳しく解説しており、看護管理をめぐる最新の動きをつかむことができます。

 

■<各論>地域のさまざまな場におけ最新のマネジメントを紹介

 

続く2章〜4章では、前述した3つの視点から、病院・行政・訪問看護ステーション・介護施設など地域のさまざまな場での事例を取り上げています。

「2章 地域包括ケアシステム構築への参画」では、看護管理者として、地域の保健・医療・福祉にかかわる施策の検討過程に参画している事例を紹介。地域ケア会議への参加、地域医療介護総合確保基金の活用などをとおして自治体や都道府県看護協会と連携体制を築き、地域の看護をめぐる課題を解決していくプロセスを知ることができます。

「3章 地域での自施設の役割を踏まえた看護マネジメント」では、地域全体の看護の質を向上すべく施設内・外のマネジメントに取り組む事例を報告します。医療安全体制の整備、看看連携による在宅療養支援、NICU退院後の子どもの支援、看護小規模多機能型居宅介護の開設、特別養護老人ホームでの医療・福祉連携などの取り組みからは、地域包括ケアのさまざまな側面で看護管理者への期待が高まっていることに気づかされます。

4章は「地域での看護人材の育成・活用」がテーマです。病院の看護師には今、それぞれのスキルを生かし自施設の外でも活躍することが求められています。また、地域の看護の質を上げるためには、施設の枠を超えた看護職の教育体制の整備が必要とされています。本章では特定行為研修修了者の育成・活用、病院と訪問看護ステーションとの連携による人材育成、複数施設の看護管理者が一体となった教育体制の構築など5事例を紹介しています。

 

■地域包括ケアシステム構築の鍵を握るのは看護管理者

 

地域包括ケアにおいて看護への期待が高まる中、看護管理者の役割は様変わりしています。自施設・自部署に加え、地域全体を視野に入れたマネジメントを担うことは決してたやすいことではありません。しかし、本書からは地域のあらゆる場で看護管理者が連携し、新たな役割に積極的に挑み、成果をあげていることがわかります。

地域包括ケアシステム構築の鍵を握るのは看護管理者です。本書をぜひ、皆さまのマネジメントに役立てていただきたいと思います。

 


『平成30年版 看護白書  

地域包括ケア時代の看護管理者の役割』

 

公益社団法人日本看護協会 編

●B5判 252ページ

●定価(本体3200円+税)

ISBN 978-4-8180-2131-0

発行 日本看護協会出版会

(TEL:0436-23-3271)

 

【主な内容】

◆1章 総論 看護管理者の現状と日本看護協会の取り組み

地域をデザインする看護管理/病院看護実態調査からみた看護管理者の現状と課題/認定看護管理者カリキュラム基準改正の経緯と概要/訪問看護ステーション・介護施設での看護マネジメント力の強化

 

◆2章 各論 地域包括ケアシステム構築への参画

藤枝市の地域包括ケアシステムを深化・推進させる「藤の花かんかんネット」の活動/県民総ぐるみで取り組む「健康寿命日本一」と保健師活動/地域の健康づくりを推進する統括保健師の役割/地域に貢献できる人材の育成と行政との連携による地域支援体制

 

◆3章 各論 地域での自施設の役割を踏まえた看護マネジメント

地域連携で取り組む看護の質の向上/看看連携システムの構築を通して地域包括ケア力を高める/NICU退院後の子どもたちの生活を支える訪問看護/「退院後の生活を見すえたつなぐ看護」を実現するマネジメント/地域のニーズを踏まえたケア施設の立ち上げ/特別養護老人ホームでの医療・福祉連携と教育システムの確立

 

◆4章 各論 地域での看護人材の育成・活用

基幹病院として取り組む地域医療人材の育成・活用/地域を視野に入れた特定行為研修修了者の活動と看護管理者の役割/地域包括ケアを見すえた病院看護師・訪問看護師の連携/訪問看護ステーションにおける看護人材の育成・活用/相馬地方での新人看護職員研修の構築

 

【関連資料】認定看護管理者カリキュラム基準/データでみる認定看護管理者

 

◆資料編

看護職の年次データ<就業状況><養成状況><労働条件>/看護政策関連の動向(2017年4月〜2018年3月)/日本看護協会の主な取り組み

 


→看護2018年12月号より

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