地域ケアの今(34)

福祉現場をよく知る鳥海房枝さんと、在宅現場をよく知る上野まりさんのお二人が毎月交代で日々の思いを語り、地域での看護のあり方を考えます。

 

“おばさん教員”の悩みごと

文:上野まり

 

私は、これまで現任教育に約4年、看護基礎教育に約15年携わってきました。現任教育では、認定看護師教育課程や訪問看護基礎講座などで講師を務め、現役の看護師から逆に学ぶことも多かったです。基礎教育では、若い学生とともに笑ったり怒ったり、時には泣いたりすることもありました。どれも大切な思い出になっています。今春は、大昔に私が卒業研究を指導した学生2人が、病院・訪問看護を経て博士課程を修了し、大学で在宅看護学の教員になったとの連絡があり、とてもうれしく思いました。その一方で、長い年月が過ぎたことを実感します。

 

最近、これまでになく自分の年齢を感じるようになりました。というのも、以前と比べて学生との距離を感じることが多くなったからです。例えば、学生との会話の中で、昔の俳優・タレントなどの有名人の名前や、映画の題名を挙げても、学生はポカンとしています。私は彼女たちの親よりも年老いていますから、まったく話が通じないわけです。

 

これまでの常識は通用しない?

 

また、自分の常識が学生に通用しなくなってきていることを痛感します。これまで学内では「先生」と呼ばれてきました。陰では別の呼び名があったかもしれませんが、学生は面と向かって私を呼ぶときは先生と言ってくれていました。しかし、最近は「まりまり」、時には「まり」と名前を呼び捨てにされて、思わず別の人を呼んでいるのではないかと錯覚するほどです。なぜ先生と呼ばなくなったのかはわかりません。私の態度がそうさせるのだろうと反省していたところ、「初対面なのに呼び捨てにされた」「いきなりあだ名で呼ばれてびっくりした」という大学教員の声を複数聞きました。自分だけの問題ではなく、時代が変わっているのかもしれないと思いました。

 

→続きは本誌で(コミュニティケア2018年7月号)


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*