経験から学ぶ看護師を育成するリフレクション支援のわざとコツ(1)



新連載(1)

経験から学ぶ力を育むための
リフレクション支援のヒント

 

東 めぐみ

 

 

経験から学ぶ看護師を育成する研究会では、リフレクションを推進するための支援について検討を深めてきました。本連載では、支援者が自ら自己の支援を内省することで、次の支援のための教訓を見いだすという経験学習のサイクルの実際と、他者のリフレクション支援から学びを得て、それをどのように自己のリフレクション支援に生かしているかをご紹介します。

 

看護師の語りとリフレクション支援
近年、リフレクションは多くの医療機関や教育機関で推進されるようになりました。これを推進する指導的立場にある皆さま(以下:支援者)から、「リフレクション支援をどう行ったらいいのか悩んでいる」「支援者の育成が課題である」との声が多く聞かれ、支援者の育成について検討してきました。

 

また、支援者の悩みに耳を傾けていると、「看護師の思いを引き出すことが難しい」という言葉をよく聞きます。リフレクションでは看護実践を語り、その語りから次の実践に役に立つエピソードを見いだし、行われたケアの意味を探求していきます。そのときに必要なのが、看護師が自分の体験を物語るという行為です。支援者は看護師に語ってもらいたいという願いから、「思いを引き出す」ことを役割と考えています。

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スペシャリストの実践知(38)

各分野のスペシャリストによる看護実践の過程から、困難事例への視点や日々の実践に役立つケア・コミュニケーションのポイント、スキルを学びます。

 

(38)呼吸器疾患

 

独居とうつ病の不安を抱える
COPD患者への支援:安藤 正子

 

 

「みなみ東京訪問看護ステーション」は2011年に開設し、今年で12年目を迎えます。訪問介護事業所、居宅介護支援事業所を併設し、訪問看護では約130名の利用者に月1000時間以上の訪問を実施しています。難病、がん、呼吸器疾患、老衰など、利用者の状態もさまざまです。中でも慢性呼吸器疾患の利用者は数多くの併存症を持っているため、本人・家族と主治医のみならず、その他の専門医やかかりつけ医、病院の看護師、作業療法士、理学療法士、ヘルパー、ケアマネジャー、包括支援センター等と連携をはかり、利用者のよりよい生活の実現をめざしています。

 

本稿では、独居で不安が強く、在宅酸素療法(以下:HOT)や非侵襲的陽圧換気療法(以下:NPPV)の導入と継続に苦慮したCOPDの事例を報告します。

 

うつ病による不安が強い最重症COPDのAさん

 

事例:Aさん/70代女性/COPD(ステージ4)・骨粗しょう症・うつ病・不眠症/要介護3

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人事労務相談室(30)

訪問看護ステーションや高齢者ケア施設で生じやすい

人事労務に関するトラブルと対応策、

またトラブルの防止策について解説いただきます。

 

 

[Q&A]退職前の年次有給休暇の

「一括請求」について②

 

中山 伸雄

なかやま のぶお

社会保険労務士法人Nice-One 代表 / 社会保険労務士

 

 

前回は、経営者・管理者からの「退職日までに残りの年次有給休暇(以下:年休)をまとめて取得したいと申請されたが、認めなければならないか?」「退職時に年休を買い上げることはできるのか?」「退職日の変更を指示することはできるか?」といった質問に回答しました。

 

今回も引き続き、退職時の年休にかかわる質問を取り上げます。

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