がん末期患者が激しい痛みに苛まれることなく、最期のときまで人間らしく穏やかに過ごせるための休憩所をつくりたいと願い、セント・クリストファー・ホスピスを設立したシシリー・ソンダースの幼年期から晩年までを綴った1984年版書籍に、亡くなるまでの約20年の記述を追加した『シシリー・ソンダース 増補新装版』が好評発売中です。
強い意志と、死にゆく人へのあつい思いやり、そして天性のリーダーシップを持つ類まれな1人の女性の生涯の一部を紹介します。
がん末期患者が激しい痛みに苛まれることなく、最期のときまで人間らしく穏やかに過ごせるための休憩所をつくりたいと願い、セント・クリストファー・ホスピスを設立したシシリー・ソンダースの幼年期から晩年までを綴った1984年版書籍に、亡くなるまでの約20年の記述を追加した『シシリー・ソンダース 増補新装版』が好評発売中です。
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福祉現場をよく知る鳥海房枝さんと、在宅現場をよく知る上野まりさんのお二人が毎月交代で日々の思いを語り、地域での看護のあり方を考えます。

コミュニティとは
文:上野まり
先日、ある研修会でワールド・カフェとやらに参加する機会がありました。数人の見知らぬ人たちと輪になって、1つのお題についてあれこれと思いを語り、時間になると次は別の人たちと輪になってまたそのお題について語り合い、最後は元いた輪に戻って再度、話し合うというユニークな座談会のようなものでした。このときのお題は「今後、地域の住民の暮らしを支えるために、どんなケアが求められているのか」。その中で、ある人が投げかけた1つの問いに考えさせられました。それは「そもそも自分にとってコミュニティとはなんだろう?」というものでした。
本誌のタイトルにもあり、地域看護や在宅看護、被災地支援などで頻繁に耳にする言葉ですが、あらためて考えたことがなかったため、その問いは私にとって妙に新鮮に響きました。そこで、今回は「コミュニティ」について考えてみようと思います。
多種多様なコミュニティ
辞書によるとコミュニティとは、「①人々が共同体意識を持って共同生活を営む一定の地域、およびその人々の集団。地域社会。共同体。②インターネット上で、共通の関心をもちメッセージのやりとりを行う人々の集まり。③ アメリカの社会学者マッキーバー(R. M. MacIver)が定式化した社会類型の一。血縁・地縁など自然的結合により共同生活を営む社会集団。→ アソシエーション」(大辞林第三版,三省堂.)とあります。 なるほど、さまざまな意味を包含している言葉なのだと認識し直しました。
人が社会の中で生きていく上で、どの共同体にも属さないということは、ほぼあり得ないと思います。人は生まれた直後から「家族」という最小単位の血縁集団に属しています。たとえ生後すぐに産みの母や父と別れたとしても、なんらかの生活共同体に属さなければ、生きていくことはできないでしょう。
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本連載では、聖路加国際大学大学院看護学研究科特任教授の井部俊子さんと、訪問看護パリアン看護部長の川越博美さんが、往復書簡をとおして病院看護と訪問看護のよりよい未来を描きます。さあ、どんな未来が見えてくるのでしょう。
川越博美さんから井部俊子さんへの手紙
人の変化を見守る
文:川越博美
私たちが往復書簡を始めて2年近くになるのですね。私が現場で腑に落ちないことをぶつけては井部さんに諭されてきたような気がします。ナマの川越をいつかまじまじと見てくださいね。頭は白髪で顔には皺……でも若い看護師たちと一緒に働き、地域の人々と新しいことにチャレンジしています。私もナマの井部さんにお目にかかりたいと思っていたら、井部さんの最終講義があることを知りました。「しめた」と思い手帳を開けたら、ほかの予定が入っていてチャンスを逃しました。聴講した友人が、マネジメントについての講演だったと教えてくれました。
マネジメントは、病院の看護職だけでなく訪問看護師にも必要な能力です。しかし、ケアマネジャーが登場して以来、訪問看護師にマネジメント能力が問われなくなってきた気がします。訪問看護師には本来、ケアマネジメントに加え、事業所のマネジメント、チームのマネジメント、地域のマネジメントなど重要な役割が課されているというのに。いつか井部さんに、地域の看護師を対象にマネジメントについて話してほしいと願っています。
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小迫冨美恵さん(写真右) (こさこ ふみえ)
横浜市立市民病院 看護部
がんセンター担当副部長 がん専門相談員/
がん看護専門看護師
清水奈緒美さん(写真左) (しみず なおみ)
神奈川県立がんセンター
緩和ケア・患者支援部 患者支援センター
相談支援担当科長 がん専門相談員/
がん看護専門看護師
がん患者の3人に1人は働く世代であり、30万人以上が、仕事をもちながら治療を続けているといわれます。がん体験者の治療と仕事の両立を支えようと、医療現場でも就労支援が始まっています。新刊『がん体験者との対話から始まる就労支援』では、看護師が就労支援を行う上で必要な視点を解説。編者の小迫冨美恵さん、清水奈緒美さんに、本書についてうかがいました。
平成28年度診療報酬改定で「認知症ケア加算」が新設され、急性期病院では認知症患者の視点を尊重したケアが重視されるようになってきました。小社刊『多職種チームで取り組む 認知症ケアの手引き』は、加算要件となっている認知症ケアチームの活動や手順書作成について、わかりやすく解説しています。
これから認知症ケア加算を申請したいと考えている施設はもちろんのこと、すでに算定している施設にも、日々の実践や職員教育などに幅広くご活用いただけます。
■急性期病院での認知症患者への対応の現状
身体疾患で急性期病院に入院した高齢者が認知症だった、というケースは最近では珍しくないことでしょう。しかし認知症が社会問題となってからまだ日は浅く、これまで急性期病院では認知症に関してあまり意識されてこなかったため、急増している認知症患者の対応に苦慮している現状があります。
「治療優先」の急性期病院では、歩き回る、大声を出す、処置を拒否するなどの行為をする認知症患者に対して、仕方なく行動制限や身体的拘束などを行う場合もまだまだ見られます。