夏休みに被災地で看護支援をしようと考えている方へ ☆☆ オススメ書籍『避難所・仮設住宅の看護ケア』

昨年3月11日に起こった東日本大震災から1年5ヶ月が過ぎ、ニュースでも被災地の話題が取り上げられることはだんだん少なくなってきました。しかし被災地では、いまでも仮設住宅で不自由な生活をされている方がたくさんいらっしゃいます。近くに知り合いがいないため1人家に閉じこもり、生活不活発病になったり、誰にも知られずに孤独死されている1人暮らしの高齢者がいらっしゃるということは、残念ながら事実です。

 

弊社書籍『事例を通して学ぶ 避難所・仮設住宅の看護ケア』では、急性期の避難所での支援だけでなく、被災から1年ほど経過した時期の仮設住宅で暮らす被災者への看護支援について、シミュレーション問題を用いて学ぶことができます。

 

たとえば、こんな感じです。

【Q】

仮設住宅で暮らす1人暮らしの65歳の男性Yさんは、津波で妻を失い、日々の生活のすべてを自分でしなければならなくなりました。これまですべての家事は妻がしていたようで、Yさんは台所に入ったことすらなく、食事をどうやってつくればよいか見当もつかない様子です。

Yさんは「これから先、どうしていいかわからない」と言って、毎日アルコールを飲みながら、うさ晴らしをしています。看護ボランティアのEさんが訪問しても、床にカップラーメンの容器がころがっているだけで、きちんとした食事をしている様子はありません。酒瓶の数は日に日に増えており、このままではEさんの健康が心配です。

 

みなさんならば、Yさんにどのように支援の手を差し伸べますか?

 

著者の1人、黒田裕子さんは、阪神・淡路大震災の被災者で、自らも4年間仮設住宅で生活をされてきた経験をもちます。その間、一人ひとりの被災者と個として向き合い、人間らしい暮らしができるように様々な活動をされてきました。東日本大震災でもいち早く現地に赴き、現在に至るまで継続して被災者支援にあたっていらっしゃいます。

 

「被災から1年以上経ったから、もう自分が行く必要はないのではないか」と思っていませんか。まだまだ現地にはあなたの支援を必要としている方が大勢いらっしゃいます。8月も半ばになりましたが、これから夏休みという方もいらっしゃるでしょう。夏休みを利用して、被災地で看護ボランティアをしてみようと思った方は、ぜひ現地に『事例を通して学ぶ 避難所・仮設住宅の看護ケア』を持参していってください。困ったときの助けに必ずなると思いますよ。

 

こちらから、少しだけ立ち読みもできます!