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認知症治療薬「レカネマブ」治療と看護

患者・家族の語りから

 

島橋 誠●しまはし まこと

社会医療法人大雄会 総合大雄会病院

総合看護管理室/認知症看護認定看護師

 

[略歴]

臨床経験を積んだ後、日本看護協会看護研修学校にて認知症看護認定看護師を育成。厚生労働省の認知症関連の研修やガイドラインの作成委員を務める。看護系大学での老年看護学講座講師を経て臨床現場に復帰。組織横断的に実践・指導・相談の役割を担う。認知症看護認定看護師、看護学博士。

 

新しい作用機序を持つ、アルツハイマー病(以下:AD)による軽度認知障害(以下:MCI)および軽度認知症の治療薬であるレカネマブ(製品名:レケンビ)が、2023年12月20日に発売されました。
20余年、この領域の研究が停滞していたこともあり、当事者とその家族にとって朗報であることに違いはありません。一方で、レカネマブ治療に不安を感じたり、緊張したりする人も多くいます。そのため、看護職には当事者や家族の気持ちをくみ取り、専門医や診療放射線技師などからの説明で理解できていない部分を補足説明したり、少しでもリラックスできる環境を整えるなどの配慮が求められます。本稿では、レカネマブの適応効果、使い方、副作用などを説明するとともに、この新しい治療における看護の創造について述べます。

 

→続きは本誌で(看護2024年9月号)