『はじめよう! フットケア 第3版』
この1冊でフットケアのすべてがわかります!

 

はじめよう! フットケア 第3版

はじめよう!

フットケア

第3版

 

『はじめよう! フットケア 第3版』では、第2版の内容をすべて見直し、フットケアに必要な「画像診断と血流評価」「感染対策」「疾患別リハビリテーションとフットケア」「院内連携と地域連携」「リスクマネジメントとセーフティマネジメント」など、新規項目を大幅に追加しました。日本フットケア学会の「フットケア指導士」認定セミナー指定テキストにも採用されています。ここでは第3版で新たに加わった主な項目についてご紹介します。

 

■ここが新しい!❶
フットケアに必要な画像診断と血流評価

 

足の診療でX線検査を受けるのは骨折ばかりではありません。足病変の患者にX線検査を行うと、髄膜炎やガス壊疽などが見つかることもあります。本書ではX線検査・CT検査・MRI検査の画像を見ながら9つの症例について考えていきます。

 

また、血流評価の項では、無侵襲検査法として、足関節/上腕血圧比(ABI)測定、トレッドミルによる跛行評価・足関節血圧回復時間測定、皮膚灌流圧(SPP)測定などを紹介しています。

 

 

■ここが新しい!❷
感染対策

 

フットケアを行う際には、滲出液や血液に触れる機会があります。また、白癬や細菌感染を併発している方にフットケアを行う場合もあります。フットケア提供者は常に感染を受けるリスクがあるのです。

 

本書では、「感染対策の基本」「フットケア時に注意が必要な感染症」「ケア提供者の感染対策」「使用器具や物品の洗浄・消毒・管理方法」について解説しています。

 

 

■ここが新しい!❸
疾患別リハビリテーションとフットケア

 

疾患別リハビリテーションとフットケアとして、「末梢動脈疾患」「糖尿病、血液透析」「関節リウマチ」「脳血管疾患」「変形性関節症」の5つを取り上げ、それぞれの症状の特徴やリハビリテーションの実際をまとめています。

 

例えば、「末梢動脈疾患」では、間欠性跛行と重症虚血肢に分けて、リハビリテーション実施時の評価・物理療法・装具療法・運動療法を紹介しています。

 

 

■ここが新しい!❹
院内連携と地域連携

 

小倉第一病院院長の中村秀敏氏に、同院での院内連携、地域連携の実際をご紹介いただいています。

 

院内連携については、①共通のツールを使用すること、②情報を共有すること、③“場”を共有することが重要と述べています。同院では、フットケアの実施について「誰が行うか」「他分野の専門医に診察を受けたほうがよいか」など迷いがありました。そんなときに、日本フットケア学会常任理事で本書の監修者である看護師の西田壽代氏にコンサルテーションを依頼し、患者のフットケアだけでなく、看護師の技術やモチベーションが上がりました。これは③の「“場”の共有」につながったようです。

 

地域連携については、透析患者の足の問題を解決するには、透析専門医だけでは限界があることから、地域の中で、義肢装具士・形成外科医・循環器専門医・血管外科医など、同院の弱点を補う形で地域連携を行っています。

 

 

■ここが新しい!❺
リスクマネジメントとセーフティマネジメント

 

「リスクマネジメントとセーフティマネジメントの視点からの整備」は、フットケアにおける現在の課題です。その中で、今すぐ対応すべき課題、中長期的な課題を、個人や組織、社会的観点から検討しています。

 

組織の観点からは、未然に事故を防ぐためのポイントとして、①組織としての目標を設定する、②専門の委員会などを設置する、③マニュアルを作成する、④記録の整備をするなどのポイントが挙げられています。

 

 

■ここが新しい!❻
災害医療とフットケア

 

東日本大震災において、深部静脈血栓症予防チーム(エコノミークラス症候群予防チーム)として、被災地の支援を行った高瀬信弥氏(福島県立医科大学心臓血管外科)の活動報告を掲載しています。当時の被災地の状況や深部静脈血栓症の発生状況、避難所での環境改善の重要性についてご執筆いただきました。

 

 

■ここが新しい!❼
靴型装具と足底装具

 

靴型装具と足底装具の作製に当たっては、公的医療保険や労災の療養費給付制度、生活保護の医療扶助などを利用することができます。しかし、これらの制度はとてもわかりにくいところもあるので、本書では各制度の仕組みや利用方法などをQ&Aで解説しています。

 

 

はじめよう! フットケア 第3版

 

-「看護」2014年2月号「SPECIAL BOOK GUIDE」より –