書評『看護の事業所 開設ガイドQ&A 地域でチャレンジするすべてのナースへ』

看護の事業所評者:椎名 美恵子(しいな みえこ)
訪問看護ステーションみけ管理者

 

約10年前、私自身も会社を設立し、訪問看護ステーションを開業しました。訪問看護ステーションの管理者経験もあり、長年働いている地域での開設であったため、地域文化やサービス体制などは、かなり熟知していました。しかし、“会社をつくること”や“経営”等については全くの初心者でした。数々の起業・経営の本を読み、就業規定や給与規定は弁護士や会計士に相談し、労働基準監督署へ行き、資金面では銀行に相談しながらの開業となりました。

 

 

この本が自分の開業時にあったら、どんなによかったか……。「起業のイロハ」から「訪問看護ステーションのPR方法」までの全てに、とてもわかりやすく答えてくれています。

 

また、この本の素晴らしいところは、現役の訪問看護ステーション管理者や在宅看護の教育者が執筆されているため、一般的な起業参考書とは違い、「在宅看護への愛情」を感じられることです。「地域の住民が安心して生活できるような事業を行いたい!」という熱い思いを持った看護師たちを、大先輩の看護師たちが総力をかけて応援する、という“気持ち”が読んでいる方々に伝わってきます。「複合型サービス」など、最新の施設展開にも参考になります。

 

これからの看護職は医療現場だけでなく、介護や生活支援の場でも大きな期待をかけられており、そうした「地域包括ケアシステムの中での看護職の役割」をも教えられる一冊です。

 

-「看護」2013年3月号より –

 

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