連 載
目 次
第2回:日常的思考と哲学的思考 ~ “思考可能なこと” から“私だけが考えることのできること”へ すでに存在している解答を求める思考/考え抜くことで答えは生み出される/他者に代替されない、私だけの思考
第4回:特異なもの同士のコミュニケーションと哲学的思考の開始
患者は特異な他者である/コミュニケーションの本当の意味/あなたの「本性」に誠実であること/本性とはなにか/一人のケアと向き合うとき、哲学的思考は開始する
第5回:考えることによる〈私〉の特異性の肯定と〈私〉のスタイルの確立 世界に一つだけの花/「考える私」と「できる私」/「できる」に開かれた身体/スタイルについて
看護の立場から(各回のコメント)
① 気がついたら、あなたも“哲学入門”していた? 坂井 志織 ▶
② おそらくそこでは、問題解決とは別のことが起こっていたのではないでしょうか? 細野 知子 ▶
③ 患者の言葉や経験にいかに触れていこうかとまず考え始めること。 齋藤 貴子 ▶
④ 目の前の患者にかかわっていくことが、「創造的表現」となるのです。 栩川 綾子 ▶
著者プロフィール
すぎもと・たかひさ:1975年生まれ。東京都立大学大学院人文科学研究科哲学専攻博士課程単位取得満期退学。東京海洋大学非常勤講師、宇都宮大学非常勤講師、法政大学兼任講師、国士舘大学非常勤講師、日本女子大学非常勤講師、立教大学非常勤講師を兼任。専門は、現象学(哲学・倫理学)。現在は、「現実性」(現実を現実たらしめる現実性の条件とこの条件によって条件づけられる現実)について考えている。
主な論文に「かくも歓ばしきテロル」(『月刊情況』2004年11月号、情況出版)、「根源的闘争──メルロ=ポンティとジャック・デリダにおける<暴力のエコノミー>について」(『現象学年報』19、日本現象学会編、2003)、「創造的表現と真正性の条件としての身体の本性」(『国士舘哲学』第17号、国士舘大学哲学会、2013)、「二つの交差」(『人文学報』No.504、首都大学東京人文科学研究科、2015)。
共著書に『ドゥルーズ/ガタリの現在』(平凡社、2008)、『メルロ=ポンティ』(シリーズ「KAWADE道の手帖」、河出書房新社、 2010)ほか。
共訳書にアルフォンソ・リンギス『異邦の身体』(河出書房新社、2005)、サイモン・クリッチリー『哲学者たちの死に方』(河出書房新社、2009)。
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