特集:ナイチンゲールの越境 ──[戦争]

小特集

戦争とこころの傷

戦争によってもたらされたさまざまな〈傷〉は、当事者やその近しい人々にどのような影響を与えてきたのか、そして今もなお彼らをどのように苦しめているのか……。家族や社会との関係という横の広がりと、時間的な縦の連鎖に目を向け、現在を生きる私たち一人ひとりの「自分事としての戦争」について考えてみたいと思います。

編集部

  新刊 この企画から生まれた本

    (Nursing Today ブックレット)

戦争のある場所には看護師がいる

2022年8月1日発売

「教養と看護」編集部 編

  A5判/64ページ/定価990円

(本体900円+税10%)

ロシアによるウクライナ侵攻で生み出された避難民の支援、イラク紛争における医療活動、第二次大戦での看護婦動員……。看護師たちは戦場で何を目にし、どのような体験をしてきたのか。

引き継がれる傷跡 ─ 精神科医が聞いた語り─ text by 五十嵐善雄

「戦争で心に傷を負った人たちがいることを知ったのは、今から約40年前、精神科医になったその年からだった──。」

「しょうけい館」 リポート

戦傷病者とその家族が戦中・戦後に体験した、さまざまな苦しみや困難を伝える展示と活動を紹介。

第1回 戦傷病の実態
不可視化されたトラウマ ─ 診療録から浮かび上がる真実─ text by 中村江里

PTSDの先行概念と位置づけられる「戦争神経症」は、戦時中の日本軍でどのような処遇を受けていたのか。

PTSDとアメリカ文学 作品にみる作家たちの戦争体験

第一話 フィッツジェラルドとヘミングウェイ

建国から240年あまりの歴史のうち、9割以上の期間戦争をしている米国。その代表的な文学作品と戦争との深い関係に注目する。

PTSDとアメリカ文学 作品にみる作家たちの戦争体験

第二話 サリンジャーとオブライエン

戦場から生きて帰ってきた作家たちと、彼らが小説の中で描いた登場人物たちの言動を、PTSDという観点から新たに解釈する。

『帰還兵はなぜ自殺するのか』『兵士は戦場で何を見たのか』『シリアからの叫び』の翻訳者が訴える、戦地に暮らす人々と兵士たちの現実。

 ある日、カーテンが突然下りる。 “戦争三部作”を訳して text by 古屋美登里

傷つき絶望する人々に対し看護師としての無力感やジレンマを抱く中で、しかし、それでも「そのときできる最善」を尽くすこと。

紛争地の生と死 ─暴力の渦巻く現場で─ text by 白川 優子
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教養と看護 編集部のページ日本看護協会出版会

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