text by : Satoko Fox

連載のはじめに

はじめまして。私はカリフォルニアに住む放射線科医です。

 

もともとウィメンズヘルスに興味があり、産婦人科医や乳腺外科医を志したこともありましたが、結果、乳腺領域を専門とする放射線科医となりました。

 

プライベートでは、研究留学をしていた際に知り合ったアメリカ人と国際結婚。37歳で第1子を授かりましたが、38歳のときに稽留流産2回、異所性妊娠(子宮外妊娠)で手術を経験しました。

 

最後のグリーフからは3年経ち、ようやく平穏な日々が過ごせるようになってきたところです。当時非常につらく、また、あまりサポートが得られなかった経験から、同じような経験をした方の役に立ちたいと思うようになり、ピアサポート活動を行っています。

 

https://satokofox.com/

 

この連載では、「ペリネイタルロス」(perinatal loss;流産・死産・新生児死亡で子どもを亡くすこと、周産期の喪失)について、女性医師の立場から、また、経験者の立場から感じたことを綴っていきます。客観と主観、医療従事者目線と当事者目線を交えることで、本当に必要なサポートを一緒に考えていければと思います。

連載の予定

 

第1回

私が流産後に最も知りたかったこと

第2回

「経口中絶薬」稽留流産での使用経験

第3回〜

(未定)

※「実は疑っていた、異所性妊娠」「妊娠週数と悲しみは比例する?」ほか、全6回予定

●公開中

サトコ・フォック2008年、川崎医科大学卒業。聖マリアンナ医科大学病院および附属ブレスト&イメージングセンター勤務を経て、2018年にスタンフォード大学放射線科乳腺画像部門に研究留学。結婚・出産を機にアメリカに移住。乳腺の画像診断の仕事は続けながら、オンラインで助産師が乳がんについて勉強できる「ピンクリボン助産師アカデミー」を主宰。医学書院『助産雑誌』にて「「助産師の疑問に答える実践的おっぱい講座――多角的な「胸」の知識」連載中。乳がんに関する情報発信のほか、ペリネイタルロス経験者へのピアサポート活動も行っている。医学博士、日本医学放射線学会放射線診断専門医・指導医、日本乳癌学会乳腺認定医。2022年、不妊症・不育症ピアサポーター等の養成研医療従事者プログラム受講修了

教養と看護 編集部のページ日本看護協会出版会

Copyright (C) Japanese Nursing Association Publishing Company all right reserved.