連載「まなざしを綴じる─ZINEという表現のかたち

藤田 理代

第6回:ZINEのつくりかた〜綴じかた篇

6. 糸を通す

 

[1]2裏 → 2表

糸は2本取りで玉結び。本の裏側を向けて製本をはじめます。まずは本を裏表紙側にひっくり返し、綴じ糸が右側にくるように置きます。上から順に「1番目、2番目、3番目、4番目の穴」と考えて、手順に添って針をすすめてください。まずは「2裏(2番目の穴の裏側)」から「2表(2番目の穴の表側)」へ針を通します。

 

point 〜 糸のひっぱり加減に注意する:糸がたるんだ状態になると、上手く製本できません。引っ張りすぎても紙が曲がってしまうので、針を穴に通した後は必ず表裏の糸の状態を確認しましょう。

 

[2]2表 → 1表 → 1裏

「2表」から「1表」の穴へ針を通し、そのまま「1裏」に出ます。スタートの「2裏」にある玉結びの位置がずれないように、左手の親指で押さえながらひっぱると玉が抜けずに糸のたるみを解消することができます。

 

point 〜 糸が絡まらないように注意する:和綴じでは、一つの穴に何度か糸を通すことがあります。すでに糸が通っている綴じ穴を通る時は、糸を穴の隅に寄せて、空いたスペースを狙って針を通しましょう。そうすると、糸同士が絡まりづらくなります。

 

[3]1裏 →(右まわりで)1表 → 1裏

「1裏」から、本ののど(背)部分を通って右まわりで針を通し「1表」から「1裏」へ戻ります。これで1番目の穴の横の綴じ模様ができます。

 

[4]1裏 →(上まわりで)1表 → 1裏

「1裏」から、本の天(上)部分を通って上まわりで針を通し「1表」から「1裏」へ戻ります。これで1番目の穴の縦の綴じ模様ができます。

 

[5]1裏 → 2裏 → 2表

「1裏」から「2裏」の穴へ針を通し、そのまま「2表」に出ます。

 

[6]2表 → 3表 → 3裏

「2表」から「3表」の穴へ針を通し、そのまま「3裏」に出ます。

 

[7]3裏 → 4裏 → 4表

「3裏」から「4裏」の穴へ針を通し、そのまま「4表」に出ます。

 

[8]4表 →(右まわりで)4裏 → 4

「4表」から、本ののど(背)部分を通って右まわりで針を通し「4裏」から「4裏」へ戻ります。これで4番目の穴の横の綴じ模様ができます。

 

[9]4表 →(下まわりで)4裏 → 4裏

「4表」から、本の地(下)部分を通って下まわりで針を通し「4裏」から「4裏」へ戻ります。これで4番目の穴の下の綴じ模様ができます。

 

[10]4表 → 3表 → 4裏

「4表」から「3表」の穴へ針を通し、そのまま「3裏」に出ます。

 

[11]3裏 →(右まわりで)3表 → 3裏

「3裏」から、本ののど(背)部分を通って右まわりで針を通し「3表」から「3裏」へ戻ります。これで3番目の穴の横の綴じ模様ができます。

 

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教養と看護 編集部のページ日本看護協会出版会

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