特 別 編 集

戦争と看護
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かつて現代の看護の基礎を形作ったナイチンゲールの活躍と「戦争」は切り離せないものです。そしてその後も現在に至るまで、戦争がある場所には必ず看護師がいます。彼女や彼らはかつて戦時下にどのような体験をし、いまも世界各地の戦場で何を目にしているのでしょう。また、戦争によって人々が負う傷とはどのようなものなのか。たとえ悲惨な争いの期間を過ぎても、世代を超え社会の隅々まで影を落とし続ける苦しみの実態について、当サイトの過去の記事から改めて考えてみたいと思います。

編集部

  新刊 この企画から生まれた本(Nursing Today ブックレット)

2022年8月1日発売

戦争のある場所には看護師がいる

「教養と看護」編集部 編/A5判/64ページ/定価990円(本体900円+税10%)

ロシアによるウクライナ侵攻で生み出された避難民の支援、イラク紛争における医療活動、第二次大戦での看護婦動員……。看護師たちは戦場で何を目にし、どのような体験をしてきたのか。

戦時下に 日本のナースたちは どのような 体験をしたのか text by 川原 由佳里

人間同士が傷つけ殺し合うという最も非人間的な状況下で、看護師は自身の仕事とどう向き合うのか。

公開:2018.5

ナイチンゲールの事績は「博愛」という徳目に関連づけられ、教師用指導書で教える際に赤十字社についても説明するよう指示された。

象徴化されるナイチンゲール 「博愛」が担った戦争の正当性 text by 松野 修
「しょうけい館」 リポート

戦傷病者とその家族が戦中・戦後に体験した、さまざまな苦しみや困難を伝える展示と活動を紹介。

戦傷病の実態

<編集部>

引き継がれる傷跡 ─ 精神科医が聞いた語り─ text by 五十嵐善雄

「戦争で心に傷を負った人たちがいることを知ったのは、今から約40年前、精神科医になったその年からだった──。」

公開:2019.8

公開:2019.8

公開:2017.11

クリミア戦争とトルストイ 「作家」という残酷な生き物 text by 金沢美知子

ナイチンゲールが従軍したスクタリの対岸セヴァストーポリに将校として赴任した若きトルストイ。そこで彼が見た戦場のリアリティ。

不可視化されたトラウマ ─ 診療録から浮かび上がる真実─ text by 中村江里

PTSDの先行概念と位置づけられる「戦争神経症」は、戦時中の日本軍でどのような処遇を受けていたのか。

公開:2019.8

公開:2018.6

クリミア半島 共存と争いの歴史 text by 石川一洋

かつてフローレンス・ナイチンゲールが従軍したクリミア戦争の舞台となった場所で、なぜ今も争いが絶えないのか。

PTSDとアメリカ文学 作品にみる作家たちの戦争体験 text by 野間正二

第一話 フィッツジェラルドとヘミングウェイ

第二話 サリンジャーとオブライエン

建国から240年あまりの歴史のうち、9割以上の期間戦争をしている米国。その代表的な文学作品と戦争との深い関係に注目する。

公開:2019.9/10

公開:2019.3

『帰還兵はなぜ自殺するのか』『兵士は戦場で何を見たのか』『シリアからの叫び』の翻訳者が訴える、戦地に暮らす人々と兵士たちの現実。

 ある日、カーテンが突然下りる。 “戦争三部作”を訳して text by 古屋美登里

傷つき絶望する人々に対し看護師としての無力感やジレンマを抱く中で、しかし、それでも「そのときできる最善」を尽くすこと。

紛争地の生と死 ─暴力の渦巻く現場で─ text by 白川 優子
ウクライナからロシアへ 看護師ニーナさんに話を聞く text by 金沢友緒

ウクライナ出身の看護師ニーナさん「ロシアでも、ウクライナでも、それにヨーロッパでも、どこに行っても私がすることは同じ」。

「いのち」を尊厳する 食べること、看護すること。 辰巳芳子 × 川嶋みどり

「台所の哲学者」辰巳芳子さん(料理研究家)と看護職として何より家族の食事を大切にしてきた、川嶋みどりさんの切実な戦争体験。

公開:2019.11

公開:2019.3

公開:2020.10

公開:2018.8

教養と看護編集部のページ日本看護協会出版会

© Japanese Nursing Association Publishing Company

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