「凜としたアーティストであるひとりの女性が砂漠の中で生きるとき、その家の中はどうなっていたのか。インテリアを真似しようというのではなく、空間の佇まいそのものが見どころなのではないでしょうか。場所性と人間性が重なるとはどういうことなのかを教えてくれます。」
『ジョージア・オキーフとふたつの家──ゴーストランチとアビキュー』
バーバラ・ビューラー・ラインズ、アガピタ・ジュディ・ロペス 著/内藤里永子 翻訳 著
KADOKAWA/2015年/5000円+税
20世紀アメリカ美術を代表する女性画家ジョージア・オキーフが、晩年の30数年を過ごしたニューメキシコの2つの家。ニューヨークでの成功を捨て、彼女は孤独を求め、荒々しい自然の中での暮らしを選びます。「部屋はそこに住む人の心を表す」と言いますが、230点の写真からは、オキーフの作品を貫く孤高の精神をうかがうことができます。
ワコールスタディホール京都(2016年):女性のためのワークスペース内のライブラリー。目玉は「本の箱庭」という、小さなシェルフインシェルフによる「本の展覧会」の試みです。例えば「ファッションの来歴」というテーマでは、ルノアールの挿絵から現代までのスタイリングの歴史をキュレーションしました。
www.bach-inc.com
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