私たちが哲学をとおして「再発見」したこと 宮子 あずさ × 西村 ユミ

対 談

宮子あずさ氏ご自宅にて

フランスの2人の哲学者、ジャン=ポール・サルトル(1905-1980)とモーリス・メルロ=ポンティ(1908-1961)は、かつてともに雑誌「レ・タン・モデルヌ(現代)」を編集する友人でした。

 

それぞれにとっての「実存」という問題と向き合いながら、やがて2人の関係は対立していきます。サルトルは自らの「選択」によって現実を変えていこうと積極的な社会・政治参加をより重視していった一方、メルロ=ポンティは知覚する身体をめぐる独自の現象学を構想していくことになるのです。

 

自身の看護師としての問いに向き合うとき、この2人の哲学者の思想を最大の手がかりとしてきた宮子あずささんと西村ユミさんに、看護師となる以前の自分も振り返りながら、哲学への関心がもたらす自己の「再発見」の素晴らしさについて、楽しく語り合っていただきました。

第1回「肉体と身体」

第2回「生きづらい人生、気前よく」

第3回「私だけの〈問い〉の見つけ方」

宮子 あずさ(みやこ・あずさ)

1963年東京都生まれ。看護師/作家。1983年明治大学文学部中退。1987年東京厚生年金看護専門学校卒業。1987〜2009年東京厚生年金病院(現JCHO東京新宿メディカルセンター)勤務(内科・精神科・緩和ケアなど)。2013年東京女子医科大学大学院博士後期課程修了。著書に『看護師という生き方』(ちくまプリマー新書)、『あたたかい病院』(萬書房)、『訪問看護師が見つめた人間が老いて死ぬということ』(海竜社)、『両親の送り方─死にゆく親とどうつきあうか』(さくら舎)など多数。母は評論家・作家の吉武輝子氏、父・宮子勝治氏はテレビ局報道部勤務を経て、映画『東京オリンピック』(1965年)の制作にかかわる(ともに故人)。

西村 ユミ(にしむら・ゆみ)

1968年愛知県生まれ。看護師/首都大学東京大学院人間健康科学研究科教授。1991年日本赤十字看護大学卒業。神経内科病棟での臨床経験を経て、1997年女子栄養大学大学院栄養学研究科(保健学専攻)修士課程修了。2000年日本赤十字看護大学大学院看護学研究科博士後期課程修了。2006年大阪大学コミュニケーションデザイン・センター臨床部門助教授、2007年同准教授。著書に『語りかける身体─看護ケアの現象学』(ゆみる出版)、『交流する身体─「ケア」を捉えなおす』(NHKブックス)、『看護師たちの現象学―協働実践の現場から』(青土社)、『看護実践の語り─言葉にならない営みを言葉にする』(新曜社)などがある。

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