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いのちを “つくって”も いいですか? 島薗 進 著/NHK出版
いのちの倫理は単純ではない
誰もが願う「より健康に、より長く生きたい」という希望。最新のバイオテクノロジーに根ざす現代医療は、その願いを着実に実現しつつあります。しかし、ただ望むままに進んで行くならば、私たちはやがて「いのちをつくり変える」領域に踏み込んでしまうのではないか──生命科学と深く結びついた現代、そして未来を生きるための、新しい“いのちの倫理”のあり方を考えるために。(書籍情報より)
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闇屋になりそこねた哲学者
木田 元 著/筑摩書房
哲学しつづけた一つの人生
満洲での少年時代。江田島の海軍兵学校で原爆投下を目撃した日。焼け跡の東京でテキ屋の手先だった頃。そして著述と翻訳に没頭した時代……。昭和20年夏、焼きつくされた街に放り出された海軍兵学校帰りの17歳の少年は、なぜハイデガーの『存在と時間』に魅かれるようになったのでしょうか。高名な哲学者が人々との出会いと読書体験を軸に、波乱に富んだ人生を縦横に語ります。(書籍情報より)
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ひとりで苦しまないための「痛みの哲学」 熊谷晋一郎 他 著/青土社
「痛み」を通した人間の洞察
きわめて個人的体験でありながら、人間の社会的な共同性のただなかにある痛み。医師であると同時に自ら脳性まひの障害の当事者として「痛み」の思想的意義を考察してきた熊谷氏が、大澤真幸氏・上野千鶴子氏・鷲田清一氏・信田さよ子氏といった各分野を代表する第一人者とともに、「記憶」「快楽」「言葉」「ケア」というテーマについて語り合います。(書籍情報より)