災害に強いステーションづくり⓫

訪問看護ステーションにおけるBCP(事業継続計画)の

策定、防災・減災対策のポイントを解説するとともに、

実際の事例などをとおして災害時の

対応・危機管理のあり方を示します。

 

 

 

BCPの実効性を高める

教育・訓練

 

寺田 英子

てらだ ひでこ

災害看護専門看護師/認定看護管理者

 

 

BCPの実効性を高めるには、平常時からの継続的な教育・訓練が不可欠です。災害訓練やシミュレーションをとおして、BCPの妥当性を検証して課題を抽出し、修正することが必要です。また、このプロセスは、スタッフ同士の連携を強化し、BCPに対する意識の共有にもつながります。これが災害時に大いに役立ちます。

 

教育・訓練では、まず地域の災害リスクやBCPに関する知識を学習します。次に「地震発生時の利用者の安否確認」「災害用伝言ダイヤル171の使用」などの業務(タスク)ごとの訓練を繰り返し行います。特に優先業務の確認については必ず実施してください。これらの業務が手順書などを見なくても実行できるようになったら、「初動対応シミュレーション」などの大規模の訓練に移行します。

 

 

今号では、筆者がかかわった訪問看護ステーション(以下:Aステーション)における「地震災害時の初動対応シミュレーション研修」の概要について紹介します。

 

地震災害時の

初動対応シミュレーション研修の準備

 

災害訓練は、災害対応マニュアル(以下:マニュアル)を基に訓練の目的・目標を明確にした上で計画を立案します。また、訓練を実施したらその評価を行い、明らかになった課題を整理し、必要に応じてマニュアル等を見直します。

 

Aステーションでは、十数年前から全スタッフを対象に災害対策の研修を重ねながら、マニュアルを基にアクションカードを作成したり、無料通信アプリのLINEを用いた通信訓練や災害用伝言ダイヤル171の使用訓練を行ったりしていました。

 

ある日、Aステーションから「アクションカードを用いた災害発生時の初動対応を机上でシミュレーションしたい」との要望を受けたので、研修担当者とともに研修会の企画・運営を行いました。

 

→続きは本誌で(コミュニティケア2022年1月号)